330WのBFB設定を使った性能向上やハイエンドCPU運用時の挙動を検証
ややグレードが異なる製品ながら、「B860 LiveMixer WiFi」はハイエンドCPUのパフォーマンスを問題なく引き出すことができるのか。CPUのパフォーマンスを検証できるCINEBENCH系ベンチマークテストを使用し、そのスコアやベンチマーク中の挙動を見ていこう。
なお前述の通り、Power LimitをIntel標準値(PL1:125W/PL2:250W)に設定した状態と、「ASRock BFB」を最大値の330Wに設定した状態の両方で計測を行っている。
ベンチマーク時間の短い「CINEBENCH R15」や「CINEBENCH R20」では差が3~5%と限定的なものの、ベンチマーク時間が長くなる新しいテストになるほど差が拡大。より正確なパフォーマンス計測が可能とされる最新の「Chinebench 2024」では、マルチコアテストで15%の大きな差がついた。またシングルコアテストでそれほどの差はないものの、やはり確実にBFB 330W設定が上回っている。
なお、長時間負荷がかかった際の挙動を確認するために、「Cinebench 2024」の連続テストである「Cinebench 2024:10minutes(Test Throttling)」を実行。その際の動作クロックとPackage Powerも合わせて確認しておこう。
結果は一目瞭然で、Intel標準値ではPL2からPL1設定が移行すると動作クロックは4GHz前後に落ち込み、Package Powerも125W程度で推移している。ところがBFB 330W設定では、Pコアが5.2GHz前後、Eコアで4.6GHz前後を安定してマーク。Package Powerも230W前後で推移しており、息切れすることなくピークパフォーマンスを維持できているようだ。
大型のVRMヒートシンクも高い負荷の中で安定してVRMモジュールを放熱できているようで、BFB 330W設定時でも表面温度は最大で54℃に収まっていた。ハイエンドCPUのパフォーマンスを問題なく引き出せている。
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Intel標準値運用における高負荷時のサーモグラフィ
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BFB 330W設定運用における高負荷時のサーモグラフィ
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