「WD_BLACK SN7100」の発熱をチェック
テストセッションのラストは「WD_BLACK SN7100」の発熱をチェックしていこう。負荷テストは「CrystalDiskMark 8.0.6」をデータサイズ64GiBにして、5回連続で実行。単体で使用した場合と、ASUS「TUF GAMING X870-PLUS WIFI」に付属するヒートシンクを組み合わせた場合の2種類の条件で計測を行った。
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1回目の「CrystaDiskMark 8.0.6」の結果
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3回目の「CrystaDiskMark 8.0.6」の結果
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アイドル時のサーモグラフィ
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高負荷時のサーモグラフィ
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まずヒートシンクを使用しない単体時の結果から確認をしていこう。「WD_BLACK SN7100」には3つの温度センサーが内蔵されているが、「温度1」と「温度3」は高負荷時でも最高80℃前後で頭打ちになる。ただし、おそらくコントローラの温度と思われる「温度2」は最高107℃まで上昇した。サーマルスロットリングのしきい値には達していないため、速度は低下していないがヒートシンクは併用したほうがいいだろう。
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1回目の「CrystaDiskMark 8.0.6」の結果
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3回目の「CrystaDiskMark 8.0.6」の結果
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アイドル時のサーモグラフィ
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高負荷時のサーモグラフィ
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続いて、ヒートシンクを搭載した場合の温度を確認すると、「温度1」と「温度3」は最高でも50℃台、「温度2」の最高温度も68℃へと大幅に低下した。「TUF GAMING X870-PLUS WIFI」に付属するM.2ヒートシンクは小型・薄型モデルだが、「WD_BLACK SN7100」の発熱はそれほど多くないため十分な冷却性能を発揮している。
先代から最大65%もパフォーマンスが向上した最新メインストリームSSD
今回は約3年ぶりに更新された「WD_BLACK」シリーズのメインストリームモデル「WD_BLACK SN7100」の検証を進めてきた。バスインターフェイスやDRAMキャッシュレスなどの基本仕様を継承しながら、コントローラやNANDフラッシュの最適化により、エントリークラスの「WD Blue SN580」はもちろん、先代の「WD_BLACK SN770」との比較でもランダムアクセスは約65%も上回るパフォーマンスを発揮した。
またバスインターフェイスの限界に迫る転送速度を実現しながら、発熱が控えめなのも大きな特徴。ヒートシンクレスでもサーマルスロットリングは発生せず、エントリーからミドルレンジクラスのマザーボードで装備されている簡易的なヒートシンクでも、発熱を十分に抑え込むことができた。
さらに実アプリケーションを想定したテストやゲームでも良好なパフォーマンスを発揮する「WD_BLACK SN7100」は、PCI Express 3.0(x4)接続のSSDや、転送速度5,000MB/s前後の中堅PCI Express 4.0(x4)接続SSDからの買い替えを検討しているなら注目の製品になるだろう。そして高性能でありながら発熱が控えめだけに、ノートPCやASUS「ROG ALLY X」のようなモバイルゲーミングPCのアップグレード用途にもおすすめだ。
提供:テックウインド株式会社
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