電源回路の冷却性能をチェック
テストセッションのラストは電源回路の冷却性能をチェックしていこう。なおストレステストには「Cinebench 2024:30 minutes(Test Stability)」を使用した。
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アイドル時のサーモグラフィ
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高負荷時のサーモグラフィ
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テスト中のPackage PowerはProcessor Base Power(125W)を大きく上回る190~220Wの間で推移しており、ブースト機能はしっかりと動作していることが分かる。また今回はCPUソケット周りにエアフローのないオールインワン型水冷ユニットを使用しているにも関わらず、MOSFETの温度は
最大70.5℃で頭打ちになった。エントリークラスながら合計15フェーズの電源回路と大型ヒートシンクを組み合わせることで、200Wを超える出力でも全く動作に不安はない。
高速インターフェイスを完備。コスパ優秀なエントリーモデル
ゲーミングマザーボードの中では最安クラスに位置づけられる、MSIの「GAMING PLUS」シリーズ。ミドルレンジ以上のモデルと比べると、USBポートの数が少なめで、Intel B860やAMD B850チップセットを採用した製品では、M.2ヒートシンクも1つに制限されるなど、コスト重視の設計であることがうかがえる。
しかし、PCの安定動作を司る電源回路はいずれも15フェーズ以上で、大型のVRMヒートシンクや高品質なサーマルパッドにより、ハイエンドCPUも安定して動作する。また高速メモリやPCI Express 5.0にも対応しており、ハイスペックなゲーミングPCのベースとして十分な性能を備えていた。
また、帯域幅320MHzのWi-Fi 7や5ギガビットLAN、Thunderbolt 4(USB4)といった高速インターフェースを網羅している点も、注目すべき重要なポイントだろう。同価格帯の製品では見られない充実した装備を搭載し、コストパフォーマンスは非常に高い。ユーザーから多くの支持を得ているのも、十分に納得できる。
提供:エムエスアイコンピュータージャパン株式会社