Ryzen 7 9800X3DとRyzen 7 9700Xの搭載環境でベンチマークを実行
エントリー~ミドルクラスのマザーボードながら、Ryzen X3Dシリーズ向けを謳う「B650M Pro X3D WiFi」。はたして問題なくパフォーマンスを引き出すことができるのか、CPU性能を検証するCINEBENCH系ベンチマークテストを利用し、実行中の挙動を見ていこう。
なお前述の通り、Ryzen X3Dシリーズを代表してRyzen 7 9800X3Dを用意したほか、ミドルハイクラスの通常CPUであるRyzen 7 9700Xでも計測を行っている。
リリース後に105Wモードが追加された
Ryzen 7 9700Xはもちろんのこと、
Ryzen 7 9800X3Dでも単体検証時に勝るとも劣らないスコアをマークした。
それぞれの単体検証時はハイエンドマザーボードを使用していたわけだが、電源回路の規模に劣る環境ながら動作にはまったく問題なし。搭載チップセットの都合上、オーバークロックなどのチューニングには向かないものの、定格運用であれば何らの不安なく運用できる。また、今回は全てのテストをDDR5-8000の設定で行っているが、挙動が不安定になることもなかった。
ちなみにRyzen 7 9800X3Dは3D V-Cacheによるゲームシーンにおける優位性が身上なところ、純粋なCPU性能では105WモードのRyzen 7 9700Xも肉薄している。同様に動作も問題ないことから、Ryzen X3Dシリーズが手に入らなかったり、さらにコストを抑えたい場合はRyzen 7 9700Xのような通常モデルをチョイスするのも多いにありだろう。
そしてベンチマーク実行中の安定性をチェックするため、ストレステストの「Cinebench 2024:10 minutes(Test Throttling)」も動作させ、その推移を確認する。
結果は期待通り。いずれもPackage Powerはほぼ一定で、それぞれの環境における最大クロックを維持できていた。長時間負荷が続くようなシチュエーションにおいても、「B650M Pro X3D WiFi」は十分な安定動作が見込めそうだ。
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Ryzen 7 9800X3D搭載時(左)とRyzen 7 9700X搭載時(右)の様子をサーモグラフィで撮影。高負荷時でも最大60℃程度であり、十分許容範囲内と言える。電源周りに風を送れる環境であればなお良しだろう
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