DeepCool「CH260」内部構造チェック
Mini-ITX対応のCH160から、MicroATX対応にアップグレードされたCH260。特に奥行きは前者の336mmから438mmへ102mm延長し、長尺ラジエーターおよびグラフィックスカードが搭載できるようになっている。ここからは両サイドパネルを開放状態にして、拡大されたCH260の内部構造に迫っていく。
背面コネクタマザーボードに対応するマザーボードトレイ
内部構造はマザーボードトレイからチェックしてみよう。CH260はMicroATXおよびMini-ITX規格に対応するコンパクトなPCケース。マザーボードトレイも基板サイズに合わせ、見慣れたミドルタワーPCケースよりも明らかに面積が狭い。その印象を強くしているのが、トレイ面にある多くのカットだろう。CH260は背面コネクタマザーボードに対応するため、スルーホールに紛れるように多くの箇所で穴が空けられている。
|
|
グレーで記された基板サイズ。左側面から内部を見ると、およそ3分の2がマザーボードで占有される格好
|
またトレイ部分をよく見ると、出荷時より合計8本のスタンドオフ(台座)が装着されている。うち上・中段の2列目の計2本は段差付きで、マザーボード固定時の位置決めに役立つ。なお作業にあたり、やはりIO Panelは取り外す必要がありそうだ。
|
|
○で囲んだ箇所にスタンドオフが装着済み。なお3段目をネジ留めするにあたり、IO Panelは取り外しておこう
|
冷却ファンレイアウト(1):フロントファン
ここからはCH260の冷却ファンおよびラジエーター搭載スペースを見ていこう。多くの部分が通気孔仕様だけに、高いエアフロー性能を意識した設計ではあるものの、その印象は外観によるところが大きい。実際の冷却パフォーマンスは、全ての冷却ファンがオプション扱いであることからも分かるように、ユーザーによる冷却ファンの追加搭載に大きく依存するPCケースという側面がある。
それらを踏まえ、まずフロント部を確認すると、SPCC製シャーシ面には120mmファン2基分の増設スペースが用意されている。ネジ穴はスリットタイプで、固定位置の微調整に対応。なおラジエーターは設置ができない。
冷却ファンレイアウト(2):トップファン
- 冷却ファン:140mm x2基/120mm x3基
- ラジエーター:120/240/360mmサイズ
同じく通気孔仕様のトップパネルを外すと、シャーシ側には120mmファンなら3基、140mmファンなら2基が増設可能。そしてミニPCケースながら、水冷ユニットの導入を考えている人は多いだろう。ラジエーターは120/240/360mmサイズがサポートされ、ここがCH260唯一の長尺ラジエーター搭載スペースになる。

なお冷却ファンまたはラジエーターを固定するシャーシ側には、独立した
「Fan Bracket」が2本ネジ留めされている。出荷時は120mmファン(120/240/360mmサイズラジエーター)用のポジションで、140mmファンを増設する場合は、Fan Bracketを一度外し、右側面側のネジ穴に移動させればいい。
|
ほぼ真ん中にネジ留めされているFan Bracket。右側面側のネジ穴は140mmファン搭載時の固定位置。なお冷却ファンを固定するネジ穴はスリットタイプで、ポジションの微調整に対応する
|
冷却ファンレイアウト(3):リアファン
- 冷却ファン:120mm x1基
- ラジエーター:120mmサイズ
リアパネルの上部にある通気孔仕様の一部は、120mmファンの増設スペースだ。CH260は全ての冷却ファン増設スペースがオプション扱いだが、多くの部分が通気孔仕様とはいえ、内部容積を考えれば増設はしておきたい。
なお120mmサイズラジエーターの設置にも対応。最もベーシックなオールインワン型水冷ユニットを導入するなら、リア増設スペースを活用したい。