Okinos「Mirage 4 ARGB」内部構造チェック
Mirage 4 ARGBの外装チェックを終えたところで、いよいよPCケースの評価を左右する内部構造を詳しく見ていこう。270°のパノラマビューによって大まかな構造は把握できるが、新興メーカーOkinosの製品だけに、ほかにはない独自のギミックが潜んでいる可能性もある。ここからは両サイドパネルおよびフロントパネルを外し、開放状態のシャーシをポイント別に解説していく。
6本のスタンドオフが装着済みのマザーボードトレイ
MicroATXおよびMini-ITXに対応するマザーボードトレイには、出荷時点でスタンドオフが6本取り付けられている。MicroATX規格のマザーボードを搭載する場合、多くは数が足りないはずだが、その点も抜かりはない。トレイにはあらかじめネジ穴が用意されており、付属のアクセサリBOXには3本の「Standoffs」が同梱。必要に応じてユーザーが追加で取り付ける仕様だ。
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6本のスタンドオフのうち、2列目中段の1本は段差付きで、マザーボードを固定する際の位置決めに重宝する
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冷却ファンレイアウト(1):ボトムパネル面
- 冷却ファン:120mm x2基(120mmファン「H12R」x2基標準装備)
続いて冷却性能を司る、冷却ファンおよびラジエーターのレイアウトをポジション別に見ていこう。Mirage 4 ARGBはフロントと左側面に強化ガラスが採用されているため、冷却ファン(またはラジエーター)が搭載できる可能性はそれ以外の4面という事になる。
それを念頭に、まずは出荷時より冷却ファンが搭載されているボトム面をチェックしよう。標準装備されるのは2基の120mm ARGBファン
「H12R」だ。型番にRがつくのはリバースファンを意味しており、標準状態でフレッシュな外気を筐体内部に取り込む吸気ファンとしてその役割を果たしている。
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搭載ファンは風量35.59CFMの「Hurricane 120mm Reversed 3pin ARGB Fan」で、9枚ブレードと3分割フレーム設計を特徴とする
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H12Rファンはボディ色に合わせ、フレームおよびブレードはホワイト色に統一。採用ケーブルもホワイトがチョイスされている。シャーシへの固定は、底面から一般的なテーパーネジを使用。もし換装する場合は、本体底面からネジを着脱する必要がある。なお140mmファンは非対応で、設計上ラジエーターの設置もできない。
冷却ファンレイアウト(2):トップファン
- 冷却ファン:120mm x2基
- ラジエーター:120/240mmサイズ
トップ面の通気孔には、120mmファンが2基搭載可能。さらにラジエーターは120/240mmサイズが設置できる。ボトム面はラジエーターが搭載できないため、Mirage 4 ARGBには最長サイズとなる240mmサイズラジエーター唯一の設置場所というワケだ。そんな需要を見越してか、トップ面の冷却ファンはオプション扱いで、空冷クーラーを搭載する場合は、排気用の汎用ケースファンの増設を検討したい。
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ロゴ入りタグ付きの大判ダストフィルターを外した状態。トップ面にはパンチング加工が施された通気孔と、120mmファン2基用のネジ穴が露わになる
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本体を逆さまにした状態でトップ面を内側から観察。増設ファンは左サイドパネル側に寄せた状態で設置する事になる
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冷却ファンレイアウト(3):リアファン
- 冷却ファン:120mm x1基(120mmファン「H120」x1基標準装備)
- ラジエーター:120mmサイズ
リア面上部には標準で120mmファンが装備されている。搭載されているのは120mm ARGBファン
「H120」で、ボトム面に採用されるリバースファンとは異なり、通常の設置状態で排気ファンとしての役割を果たす。なおラジエーターは最もベーシックな120mmサイズの設置がサポートされている。
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リア排気ファン「H120」のスペックは不明。実際に動作させたところ静音ファンである事は間違いない
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標準装備品の「ARGB Fan Hub」
右側面の前方寄り下部には
「ARGB Fan Hub」が標準で装備されている。幅約55mm、高さ約25mmの基板には、4口のARGBコネクタを備え、ここに標準装備ファン計3基が接続されている。さらに電源供給用としてSATA電源ケーブルを1本接続すれば、一括してイルミネーションの制御ができるようになる。

さらにカラーのセレクトは、Resetスイッチと同じ2pinコネクタケーブルが接続済みで、トップパネル前寄りの右手にあるLEDスイッチで操作ができるというワケだ。ただしこの基板には冷却ファンの電源供給自体はできないため、既に接続済みの「1-to-3 Splitter Cable」(3分岐ケーブル)をマザーボードの冷却ファンコネクタに挿し込む必要がある。