ここからはAqua 6 Infinityをベースに、実際に構成パーツを組み込んでいく。スペック表やマニュアル、製品サイトでは分からないポイントや、組み込み作業中に気付いた点、構成パーツ搭載後のクリアランス、作業時の注意点などを確認していこう。 なお組み込みにあたり、両サイドパネルおよびフロントパネルは取り外した状態とした。Aqua 6 Infinityはトップパネルの取り外しには対応しないものの、フロントと左側面を大きく開放できる構造のため、作業効率は非常に高い。
マザーボードには2025年2月に発売されたATX規格の
MSI「MAG X870E TOMAHAWK WIFI」(243.84mm x 304.8mm)を用意した。

搭載は出荷時より装着済みのスタンドオフ(台座)9本にマザーボードのマウントホールを合わせ、付属のミリネジ「Motherboard Screws / 2.5″ SSD Screws」で固定する。通常、後方下部および上部付近はドライバーが扱いにくい箇所だが、一般的な長さのプラスドライバーでも問題なく作業できた。 搭載後の周辺クリアランスを計測すると、トップパネルまでが約30mm、右側のサイドファン(標準装備)までが約40mmだった。参考までにフロントパネルまでは約190mmで、近年のミドルタワーPCケースとしては平均的な数値といえる。
マザーボードを搭載したところで、CPUクーラーの有効スペースを計測してみよう。計測はCPU上にレーザー距離計を置き、強化ガラス製左サイドパネル内側にマーカーを貼り付け、そこまでの距離を測定した。 CPUクーラーの有効スペースは公称で高さ175mmだが、実測値は180mmを示した。誤差の範囲内であり、+5mmの結果も問題ない。選択肢が豊富なハイエンドクラスのサイドフロー型CPUクーラーも搭載できるだろう。

続いてマザーボードトレイ背面からCPUクーラーメンテナンスホールの様子もチェックしておこう。Aqua 6 Infinityのカットアウトは左下が斜めにカットされており、最大部分で計測すると幅約158mm、高さ約145mmだった。 画像でも分かる通り、Socket AM5備え付けのバックプレートは完全に露出できている。これならひとまわり小さいIntel LGA1700 / 1851のマウントホール(78 × 78mm)も問題なく露出できるだろう。
PSUシュラウド(ボトムカバー)内部後方に電源ユニットを搭載していこう。電源ユニットの搭載スペースは奥行き270mmまでをサポートしている。同じボトム面に搭載されるシャドウベイユニットまでの距離を測ると、実測で約285mmのスペースが確保できており、十分な余裕がある。 搭載テストに用意したのは、120mmファンを搭載する850W電源ユニット、
Antec「GSK850 ATX3.1 White」。フルモジュラータイプで奥行き140mmと扱いやすく、汎用性の高いモデルだ。

搭載方法はシンプルで、右側面の開口部から電源ユニット本体を挿入し、後方から電源ユニット付属の4本のインチネジで固定する。電源ユニット搭載後にシャドウベイユニットまでの距離を計測すると約145mmだった。今回は搭載テストのためケーブルを接続せず固定しているが、作業性を考慮すると必要なモジュラーケーブルは予め接続しておくことを推奨したい。 電源ユニット搭載後はスイッチおよびアクセスポート類を含めたケーブルの配線作業を進めておこう。この時点で構成パーツは確定しているはずなので、必要分のモジュラーケーブルを電源ユニットに接続し、可能な配線は先に済ませておくと作業がスムーズだ。
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| 16ピン(12+4 / 12VHPWR)コネクタケーブルは、ボトムカバー天板のスルーホールを経由すれば最短で接続できる |
ここで1点気になったのがUSB Type-C 3.2 Gen 2用コネクタとUSB 3.0用コネクタの取り回しだ。マザーボードによってレイアウトは異なるが、MSI「MAG X870E TOMAHAWK WIFI」の場合、両コネクタはサイドファンの真横に位置するため、ケーブルを曲げた状態で多少コネクタ部にストレスが掛かる。ケーブル仕様による部分も大きく、Aqua 6 Infinity固有の弱点とは言い難いものの、注意しておきたいポイントだ。