性能の異なる3モデルを同一パッケージで提供可能
インテル株式会社(本社:東京都千代田区)は2025年10月30日、プレス向けセミナーを開催。Intel 18Aプロセスを採用する次世代モバイルCPU
「Panther Lake」の技術概要の解説を行った。
2025年10月9日付け
グローバルリリースにて発表されたPanther Lakeだが、Pコアは従来の「Lion Cove」から「Cougar Cove」に、Eコアは「Skymont」から「Darkmont」へとそれぞれアップデートされた。
いずれもIntel 18Aプロセスに最適化した設計や、PコアとEコアの共有キャッシュ、クラスタごとのコヒーレンシーエージェント、分岐予測、スレッドディレクターの改良などによって、x86系のCPUでは最大の電力効率を謳うLunar Lakeと同等の消費電力ながら10%以上のシングルスレッド性能が改善されている。
さらにLunar Lakeではコア数が最大8コア(Pコア×4、低電力Eコア×4)だったのに対して、Panther LakeではPコアが最大4基、Eコアが最大8基、低電力Eコアが4基の16コア構成が可能になり、マルチスレッド性能は実に50%以上も向上しているという。
そして内蔵するGPUもコア数が最大8コア、L3キャッシュ最大8MBの「Xe2」から、コア数が最大12コア、L2キャッシュ最大16MBの「Xe3」へとアップグレード。AI性能は最大120TOPSに達し、ディスクリートGPUを搭載しなくても、ゲームやクリエイティブなアプリケーション、AI推論などの処理ができるようになった。
その他、最大50TOPSの新型NPU「NPU5」や、ハードウェアスタッガードHDR、ノイズリダクション機能を強化しつつ低消費電力化した「IPU 7.5」、AVC、AV1、XAVC-H/-HS/-Sに対応する「Intel Xe Media Engine」などを採用。解説を担当したIA技術本部 部長の太田氏によれば「Arrow Lakeの高いパフォーマンスとLunar Lakeの優れた電力効率のいいとこ取り」をしたCPUに仕上がっているとのこと。
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NPUを搭載したIntel製CPUは初代のMeteor Lakeに加えて、第2世代のLunar LakeとArrow Lakeが存在。第2世代はパッケージやメモリの構成が異なるため、マザーボードも全く別に設計する必要がある
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また現在の「Core Ultra 200」シリーズは、Lunar LakeとArrow Lakeの2つのパッケージが存在し、ピンの互換性がなく、対応メモリも異なることからマザーボードの共通化ができないという欠点がある。
この問題を解消するため、Panther Lakeでは最新3Dチップレット技術「Foveros 2.5」によるタイル構造を採用。さらに柔軟なグラフィックス構成を可能にするため、コンピューティングタイルからGPUタイルを分離した。またメモリもパッケージから独立した設計になっている他、ハイエンドなCPUに対応できるよう電力管理機構も改良されている。
これにより、8コアのCPU(Pコア×4/低電力Eコア×4)と4コアのXe3コア、LPDDR5x-6800/DDR5-6400メモリに対応するベーシック構成、16コアのCPU(Pコア×4/Eコア×8/低電力Eコア×4)と4コアのXe3コア、LPDDR5x-8533/DDR5-7200メモリに対応するパフォーマンス構成、16コアのCPU(Pコア×4/Eコア×8/低電力Eコア×4)と12コアのXe3コア、LPDDR5x-9600メモリに対応するフラッグシップ構成の異なる3モデルを同一パッケージで提供できるようになった。
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フラッグシップ構成の製品では、外部GPUを使うことがほぼ無いためPCI Express 5.0レーンはパフォーマンス構成よりも少なめ。また内部GPUの性能を最大限に発揮できるようにメモリは高速なLPDDR5のみの対応になる
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またセミナーではIntel 18Aプロセスを採用するデータセンタ向けのEコアCPU「Clearwater Forest」と、データセンタ向けGPU「Crescent Island」も開発中である旨が発表されたので、スライドで簡単に紹介しておこう。
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最大288基のEコアを搭載する「Clearwater Forest」は2026年前半に登場予定
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「Crescent Island」は、エージェント型AIに最適化したGPUになる
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