「GeForce RTX 5060 Ti 16GB」のパフォーマンスをチェック
ここからはPalit「GeForce RTX 5060 Ti 16GB Infinity 3」(以降:GeForce RTX 5060 Ti 16GB)を実際のPCに組み込み、気になるパフォーマンスをチェックしていこう。テストPCのCPUにはRyzen 7 9800X3D、マザーボードはAMD X870チップセットを採用するASUS「TUF GAMING X870-PLUS WIFI」を使用した。また比較用のグラフィックスカードとして
「GeForce RTX 5070 Founders Edition」(以降:GeForce RTX 5070)と、
「GeForce RTX 4060 Ti 8GB Founders Edition」(以降:GeForce RTX 4060 Ti 8GB)でもテストを行っている。
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GPUコアはGB206で、バスインターフェイスはPCI Express 5.0(x8)に対応。またブーストクロックは定格通りの2,572MHzで、テスト中は最大2,692MHzまで上昇するのを確認した
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定格モデルということで、Power LimitはTGP通り180Wまでサポートする
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ベンチマークテスト:3DMark:Speed Way
まずは定番3Dベンチマークソフト「3DMark」から、レイトレーシングやメッシュシェーダー、可変レートシェーディング、サンプラーフィードバックなどに対応する最新API DirectX 12 Ultimateを使用するWQHD解像度テスト「Speed Way」を進めていこう。
総合スコアは4014、フレームレートは40.15fpsで、シングルプレイの目安になる30fpsはクリアし、テスト中の動画も滑らかに再生できていた。ただし、マルチプレイの目安になる60fpsまでは大きな開きがあることから、画質を調整するか、DLSSなどの超解像技術を組み合わせる必要があるだろう。
また先代のGeForce RTX 4060 Ti 8GBとの比較では約24%上回り、パフォーマンスが向上した第4世代RTコアや高速なGDDR7メモリを採用するメリットは大きいことが分かる。一方で、上位モデルGeForce RTX 5070に比べると約7割の性能で、CUDAコア数が削減されたほか、メモリバス幅が128bitに制限されている影響があるようだ。
ベンチマークテスト:3DMark:Port Royal
影や反射にレイトレーシングを、それ以外の描画にラスタライズを活用するWQHD解像度テスト「Port Royal」の結果も確認していこう。
「Speed Way」に比べると若干処理が軽いため、フレームレートは45.99fpsに上昇しているが、それでもマルチプレイの目安になる60fpsまでは大きな開きがある。やはりWQHD解像度で、レイトレーシングを始めとした最新機能を使う場合には、画質を調整するか超解像技術を使用する必要がある。またGeForce RTX 4060 Ti 8GBやGeForce RTX 5070との比較はいずれも「Speed Way」とほぼ同じ傾向だった。
ベンチマークテスト:3DMark:DirectX Raytracing feature test
純粋なレイトレーシング性能を計測するため、すべての処理にレイトレーシングを使用する重量級のWQHD解像度テスト「DirectX Raytracing feature test」を確認しておこう。
フレームレートは40.91fpsで、「Speed Way」とほぼ同じ。またGeForce RTX 4060 Ti 8GBとの差は約9%へと縮まっている。