前世代および旧世代ミドルGPUのデータと各種ベンチマークで比較
ここからは「INNO3D GeForce RTX 5060 Ti 16GB TWIN X2」を実際にシステムに組み込み、そのパフォーマンスをチェックしていこう。今回は検証にあたり、比較対象として「GeForce RTX 5060 Ti 16GB」レビュー時に計測した、前世代のミドルレンジGPUであるGeForce RTX 4060 Tiのデータを参考値として抽出。さらにGeForce RTX 5060 Tiをアップグレードパスとして検討しているユーザーが使用しているであろう、旧世代GPUの代表としてGeForce RTX 3060 Tiグラフィックスカードを用意し、合わせて計測を行っている。
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「INNO3D GeForce RTX 5060 Ti 16GB TWIN X2」をGPU-Zでチェック。公称クロックはブースト2,572MHzなところ、フルロード時は最大2,790MHzで動作していた
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リファレンスモデルということもあり、Power Limitは定格通りでTGP180Wに設定されている
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ベンチマークテスト:3DMark Speed Way
まずは手始めに3Dベンチマークテストの定番である「3DMark」から、DirectX 12 Ultimateに対応する「Speed Way」を実行する。レイトレーシングやメッシュシェーダー、可変レートシェーディングなどの最新技術を用いた重量級テストにて、GeForce RTX 5060 Tiのパフォーマンスを見ていこう。
テスト中のフレームレートがスコアになる分かりやすいテストで、確認するとGeForce RTX 4060 TiやGeForce RTX 3060 Tiは30fps程度とカツカツな状態。それに比べてGeForce RTX 5060 Tiの方は、約20%ほどフレームレートを向上させている。とは言えマルチプレイの快適水準である60fpsにはまだ足りず、最新技術をフル活用したWQHDの重量級環境では、DLSSなどの超解像技術を組み合わせたいところだ。
ベンチマークテスト:3DMark Steel Nomad
次も同じく「3DMark」から、DirectX 12(DirectX 12 Future Level 12)に対応する4Kテストの「Steel Nomad」を実行。「Speed Way」とは異なりレイトレーシングを使用しない、最新環境における純粋なラスタライズ性能を検証していこう。
こちらもフレームレートがスコア化されるテストだが、4K解像度の重量級テストとあってGeForce RTX 5060 Tiでも36fps程度。シングルプレイのタイトルなら遊べなくはないという水準で、快適さを追求するなら、やはりDLSSなどのサポートでパフォーマンス改善を狙いたいところ。その一方でGeForce RTX 3060 Tiからは20%以上もフレームレートが向上しており、確かな性能の上積みがあることが確認できた。