ベンチマークテスト:3DMark Port Royal
ここからは「3DMark」のレイトレーシング系テストを実行し、GeForce RTX 5060 Tiその他のレイトレーシング性能を比較する。まずは影や反射の処理にレイトレーシングを利用するDirectX Raytracing向けテストの「Port Royal」だ。
順当に世代ごとにパフォーマンスがアップ、GeForce RTX 5060 Tiを使用した計測ではテスト中のフレームレートも50fps近くまで達していた。やはりレイトレーシングを有効化した重量級環境では、マルチプレイの快適水準である60fpsにはまだ届かない。その一方でGeForce RTX 3060 Tiからは40%もフレームレートが向上、2世代違いのGPUとして底力を見せつけてくれた。
ベンチマークテスト:3DMark DirectX Raytracing feature test
引き続き「3DMark」より「DirectX Raytracing feature test」を使用し、レイトレーシング性能を検証する。影や反射などの処理に限定されていた「Port Royal」とは異なり、全シーンがレイトレーシングで描画されるテストだ。
GeForce RTX 4060 Tiから順当にパフォーマンスが上積みされている一方、2世代前のGeForce RTX 3060 Tiとの比較ではフレームレートに1.5倍もの差がついている。GPUの進化を感じるとともに、40fps程度に留まっているあたり十分な性能とは言えない。やはりミドルGPUであるGeForce RTX 5060 Tiでレイトレーシング環境をプレイするなら、DLSSなどの超解像技術を利用したいところだ。
ベンチマークテスト:ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー
ここからは、より実際のゲームプレイ時に近い環境でパフォーマンスを比較するべく、ゲーム系ベンチマークやゲームプレイを通じた検証を進めていく。まずは人気オンラインRPGの最新アップデートである「ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー」の公式ベンチマークテストを実行する。
グラフィックス設定は「最高品質」で、グラフィックアップスケールタイプには「NVIDIA DLSS(Deep Learning Super Sampling)」を使用し、適用するフレームレートのしきい値は「60fpsを下回った時に適用」に設定。解像度を1,920×1,080ドット(フルHD)/2,560×1,440ドット(WQHD)/3,840×2,160ドット(4K)の3パターンに設定して計測を行った。
フルHDではどのGPUも”非常に快適”な水準であるスコア15,000を大きく上回る一方、WQHDでクリアできたのはGeForce RTX 5060 Tiのみ。平均フレームレートもフルHDで約160fps、WQHDで100fps超と、十分な性能を発揮している。さらに4K環境においても、GeForce RTX 4060 Tiとともに“とても快適”の11,000に迫るスコアをマークしていることから、高解像度でも余裕をもったプレイが楽しめそうだ。
ベンチマークテスト:Tom Clancy’s Rainbow Six Siege
次はタクティカルシューターゲーム「Tom Clancy’s Rainbow Six Siege」におけるパフォーマンスを比較する。APIは「DirectX 12」、総合品質は「最高」、レンダリングのスケールを「100」に設定し、ゲーム内ベンチマークを使用してフルHD/WQHD/4Kの3パターンで計測を行った。
4K解像度でも平均100fps以上をマークしていることから、高リフレッシュレートなゲーミング液晶の性能を活かしたプレイが可能だ。GeForce RTX 4060 TiやGeForce RTX 3060 Tiとも確実な差が出ており、軽量なタイトルながらアップグレードの効果は十分に発揮されている。