Cooler Master「Hyper 612 APEX」の外観デザインチェック
ここからはパッケージから本体を取り出し、まずは外観デザインから「Hyper 612 APEX」の検証を始めていこう。カラーはブラックとシルバーグレーを基調としたツートン仕様で、LEDを搭載しないシンプルな構成が、精悍な印象を際立たせている。

また、トップパネルの角にはCooler Masterのロゴを連想させるヘキサゴン(六角形)がデザインされ、"魅せるPCケース"での使用を想定したさりげないブランドアピールがその狙いだろう。

ちなみにシルバーグレー色が使われているのは、冷却ファンの外側に取り付けられたプラスチック製の“枠”の部分。この枠は冷却ファン本体のフレームとは別のパーツで、冷却性能に直接関わるものではなく、あくまで見た目を引き立てるための装飾的な要素となっている。最後に両側面の様子を簡単に見ておこう。
|
|
側面の様子(左側が吸気/右側が排気)
|
|
|
側面の様子(左側が排気/右側が吸気)
|
「Hyper 612 APEX」のトップカバー
ハイエンド志向のCPUクーラーと言えば、トップ面にヒートシンクがむき出しになっている製品は少数で、多くは意匠性を高めたトップカバーが装着されている。Hyper 612 APEXも例外ではなく、プラスチック製のカバーが装着されていた。

トップカバーはほぼフラットな形状で、Cooler Masterのロゴの象徴であるヘキサゴンデザインが控えめにあしらわれている。また継ぎ目は存在するものの、排気側ファンの上部にもカバーが装着されており、全体としてはトップカバーのデザインをそのまま延長したような一体感のある仕上がりが"魅せるPC”を構成する一部として意識されている。
|
|
|
トップカバー裏面には小さな円形のマグネットが装着されており、簡単に取り外す事ができる
|
「Hyper 612 APEX」のヒートシンク
ここでトップパネルと2基の冷却ファンを取り外し、ヒートシンクに注目してみたい。2基の冷却ファンを標準で装備するハイエンド志向のCPUクーラーだが、いわゆるツインタワーまたはデュアルヒートシンクではなく、オーソドックスなサイドフロー型デザインを採用。両サイドにマウントされる冷却ファンを外すと、ふたまわりほどコンパクトに感じる。

アルミニウム製のヒートシンクにはブラックアルマイト処理が施され、全体で55枚の放熱フィンによって構成されている。また、ヒートシンクの外周部にはプロテクターのような役割を担うプラスチック製のフレームが取り付けられており、目に触れることがない下部の4カ所でネジ固定されていた。

放熱フィンの寸法は、幅約54mm(最大部)、長さ約110mm。中央部には段差が設けられているものの、山切り加工や特殊なエッジ処理といった独自の意匠は施されていない。全体としては、比較的オーソドックスな設計に基づいたサイドフロー型CPUクーラーのヒートシンクといった印象を受ける。