Core Ultra 9 285Kで「Speed-control Cable」使用時の冷却性能をチェック
テストセッションのラストはCore Ultra 9 285Kで「Speed-control Cable」を使用した場合の冷却性能をチェックしていこう。
平均温度は「OCCT 14.2.3」が約72.6℃、「Cinebench 2024」が約74.4℃で、通常時との差は2℃前後に留まる。テスト中の最高温度も82℃で頭打ちにになることから、Core Ultra 9 285Kを使用する場合でも「Speed-control Cable」を接続した運用で全く問題ないだろう。
「OCCT 14.2.3」のファン回転数は1,900rpm前後、騒音値は45dBA前後、「Cinebench 2024」では最大約2,000rpm、騒音値は46dBA前後まで低下した。未だに静音の範疇は超えているものの、実際にテストをしていても風切音は確実に小さくなっていた。
高精細な大型ディスプレイと優れた冷却性能を兼ね備えた高コスパモデル
ディスプレイを備えたオールインワン型水冷ユニットとしては最安クラスに位置づけられる製品ながら、冷却性能は極めて高く、AMD・Intel双方のフラッグシップCPUでも発熱を十分に抑え込むことが確認できた。フル回転時にはファンノイズが大きめという弱点があるものの、付属の「Speed-control Cable」やマザーボード側のファンコントロール機能を活用すれば、冷却性能と引き換えになる関係にはあるものの、運用可能なレベルへの調整は可能だろう。
またウォーターブロックに実装されている3.5型ディスプレイは高精細でIPSパネルらしく発色も良好だった。さらにディスプレイ部分が浮かび上がるようなフローティングデザインも製品を特徴づけている。
近頃ではL字形状の大型ディスプレイを備えたハイエンドモデルも登場しているが、その価格帯はいずれも5万円前後と高額だ。それに対し「Sigma L36 PRO」シリーズは、およそ半額ながらそれらの製品に匹敵する冷却性能と高精細なIPSディスプレイを搭載し、価格以上の出来栄え。そのコストパフォーマンスの高さに魅力を感じるユーザーは少なくないだろう。
提供:Ocypus