フロントパネルからシームレスにつながる曲面強化ガラスを、ここでは”左サイドパネル”として見ていこう。ASUSの製品資料によれば、この強化ガラスは、航空宇宙基準に迫る5段階の加工プロセス(原材料の選択、切断面の研磨、強化&熱曲げ加工、品質検査、安全性評価)を経て熱処理されており、高い強度と耐久性を実現しているという。 一体型強化ガラスパネルは、他にも採用例はあるものの、強度やコスト、製造における工作精度などのクリアすべき課題が多い。それを”常識的な価格帯”に収めつつ完成化できるあたりは、大手メーカーであるASUSの技術力と言えるだろう。

ちなみにパネルサイズは実測で、高さ約310mm、長さは約650mmにおよぶ。シャーシへの固定方法はフロントパネルとして解説した脱落防止機構「イージーデタッチレール」に曲面強化ガラスをスライドさせ、左側面のボールスナップ(上下各2箇所)と背面にある2本のハンドスクリューでしっかりと密閉される構造だ。
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| 曲面強化ガラスの内側ベゼル部には、スチール製のパネルを装着。長さ約650mmにもおよぶ一枚板の強度をアシストし、万一の衝撃から強化ガラスを守るプロテクターの役割を果たしている |
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| 左側面の上下2箇所に備わるボールスナップ式のロック機構。大型な曲面強化ガラスの着脱をツールフリーで実現させているあたりに、技術力の高さが垣間見える | |
右側面はスチール製のいわゆるソリッドパネルが装着されている。大きさは実測で幅約435mm、高さ約425mm。着脱はツールフリータイプで、下辺に設けられた溝を本体に掛け、上部は3つのボールスナップにより固定ができる。また前寄りの上部にはサイドファン用に、パンチング加工による通気孔が設けられていた。
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| 四方各辺を内側に折り曲げ加工が施された、スチール製ソリッドパネル |
本体後方に回り、Prime AP202 TG ARGBのリアパネルデザインを確認してみよう。最上段右手には標準装備の120mmファンと排気孔、その左手はマザーボードのバックパネル用開口部がある。中段は拡張スロットエリア、最下段の大きな開口部は電源ユニット搭載スペースに割り当てられている。

こうして全体を眺めると、ごく一般的なミドルタワーPCケースをコンパクトに凝縮した、オーソドックスなミニタワーPCケースといった印象だ。
曲面強化ガラスの曲線に合わせるように、下部には開口部が設けられている。ここで紹介するのは、Prime AP202 TG ARGBにおけるもうひとつの特徴である、特許取得済みの
「スロットベント」だ。

高さ約25mm、全長約590mmにおよぶ開口部は、マザーボードやグラフィックスカードが収まるメインエリアと、電源ユニットとストレージが収まるボトムカバー(PSUシュラウド)を2分割。いわばデュアルチャンバー構造により熱源を分離させ、さらに内部底面に冷却ファンを増設すれば、グラフィックスカードへフレッシュな外気を直接当てることができる。

そしてスロットベント開口部の上部には、Aura Syncとシームレスに連携するのARGBライティング
「ARGBライトバンド」を備え、イルミネーションによる演出も付加価値のひとつとして採用されている。
重量級のパーツを組み込んだ後では目にする機会が少ないため、ここでは“今のうちに”ボトムパネルを確認しておこう。まず四隅にはプラスチック製の台座が設けられており、設置面には滑り止め用のラバーが貼り付けられている。さらに後方にはダストフィルターを搭載しており、電源ユニットの吸気孔に対する防塵対策もしっかりと施されていた。
| ダストフィルターは金属製で外形寸法は約175mmの正方形。取付けは、シャーシ側の四辺にあるツメ(各2箇所)に引っ掛けるだけのシンプルな着脱式を採用している。なお、インシュレーター高は約20mmで、設置面と底面との間には十分な吸気スペースが確保されている |