冷却ファンレイアウト(1):フロントファン
- 冷却ファン:120/140mm x3基または160mm x2基(160mm 2基標準装備)
- ラジエーター:120/140/240/280/360mmサイズ
ここからはMPG VELOX 300R AIRFLOW PZの冷却ファンおよびラジエーター増設スペースを見て行く。まずフロントパネルを取り外すと、そこには出荷時より2基の160mmファンが搭載されていた。

製品資料によると、
「Dual Ring Blade Design」を採用する
「デュアルレイヤーブレードファン」を採用。160mmの馴染みがないサイズもトピックだが、2重のリングと
OUTER BLADEおよび
INNER BLADEの一体型にすることで直進的エアフロー
「TORNADO FUNNEL」を作り出す。従来型の冷却ファンに比べ、回転状の気流により熱排出効率を高めている。
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二重構造のブレード=Dual Ring Blade Designは、剛性の高さから振動を低減する効果にも期待できる
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そして冷却ファン裏側の中心部を見ると、H・M・Lの文字がプリントされたスイッチが確認できる。これはファンコントロール機能
「ADJUSTABLE Fan Speed」で、3つのマニュアルファンスピードコントロールモードが電圧を調整。MSI曰く"エアフローの最大化、ノイズの最小化、または理想的なバランス”にそれぞれセレクトする事ができる。日常の起動中、手軽に調整できるものではないが、用途によって回転数を切り替えるといった使い方と割り切ればいい。
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PCケースの内部から切り替える仕組みの「ADJUSTABLE Fan Speed」を標準装備。大まかにエアフローの強化や静音動作などがチョイスできる
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さらに独自の仕掛けである
「EZ BRACKET」もご紹介しなければならない。フロントパネルと大判ダストフィルターを外して気が付いたのは、160mmファンの上下部分に装着されているプラスチック製カバーの存在。背面の両側にあるツメで固定されており、一見して5.25インチオープンベイのようだが実は違う。
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160mmファンの上下に装着されているプラスチック製のカバー
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上下のプラスチック製カバーを外した状態。どうみても5.25インチオープンベイだが・・・
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まず「EZ BRACKET」を説明すると、これは標準160mmファンをネジ留めしているブラケットのレールのこと。レールは上下のネジ留めで、シャーシ側の固定部分を確認すると、内側に2つのネジ穴が設けられている。これは140mmまたは120mmファン用で、冷却ファンを換装する場合、冷却ファンのサイズに合わせてEZ BRACKETが移設できる。
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「EZ BRACKET」の上下には10mm間隔のネジ穴が3つ用意され、160/140/120mmファンの3種類が搭載できるようになっている
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多くのPCケースでは後に解説するトップ面のように、異なるファンサイズ向けに複数のネジ穴(またはスリットタイプ)を設けるところ、移動式ブラケットを選択しているのはユニークだ。なお件の5.25インチ用ベゼルとおぼしきプラスチック製のカバーは、160mmファン搭載時の空きスペースを埋めるもので、実はあまり大きな意味が無い存在のようだ。
冷却ファンレイアウト(2):トップファン
- 冷却ファン:120/140mm x3基
- ラジエーター:120/140/240/280/360mmサイズ
通気孔仕様のトップパネルを取り外すと、シャーシ面には冷却ファン&ラジエーター増設スペースが露わになる。スリット状のネジ穴を複数備え、この面には120mmまたは140mmファンが最大3基搭載できる。さらにラジエーターは120/140/240/280/360mmサイズに対応。オールインワン型水冷ユニットを導入する場合、多くのユーザーがこのスペースを選択する事になるだろう。