冷却ファンレイアウト(3):サイドファン
- 冷却ファン:120mm x3基
- ラジエーター:120/240/360mmサイズ
右側面の前方寄り縦列にも冷却ファンおよびラジエーターが増設できる。スリット状のネジ穴は120mmファン用のみで、最大3基が搭載可能。ラジエーターは120/240/360mmサイズが固定できる。前述通り、昨今のピラーレスデザインPCケースでは、エアフローの弱点強化の観点より、サイドファンは標準化されつつある。MPG VELOX 300R AIRFLOW PZの場合、フロントには既に160mmファンが2基搭載されているため、更なる冷却性能強化が見込めるというワケだ。
冷却ファンレイアウト(4):リアファン
- 冷却ファン:120mm x1基(標準装備)
- ラジエーター:120mmサイズ
リア上部には120mmファンが1基標準装備されている。これはLED非搭載(Non-ARGB Fan)のベーシックなタイプで、軸受けはライフルベアリング、羽形状はフロント120mmファンと同じ
Dual Layer Blades Fanが採用されている。なお回転数をはじめとする冷却ファン自体の詳細スペックは開示されていない。またラジエーターは最も標準的な120mmサイズが装着できる。
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リアファンは120mmのみに対応。背面通気孔は正方形のパンチング加工済みで、ネジ穴はスリットタイプが採用されていた
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冷却ファンレイアウト(5):PSUシュラウドとボトム面
天板が正方形のパンチング加工による通気孔仕様のPSUシュラウド。この上面には120mmファンが2基増設可能。さらにフロント底面固定のストレージ用ブラケットを外すとさらにもう1基、120mmファンが増設できる。
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PSUシュラウド天板には120mmファン2基分のネジ穴を装備。選択肢が増えつつある逆回転ファンをチョイスすれば見映えも両立できる
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自作PC市場では未だピラーレスデザインがPCケースの主流だ。ただし見映えを優先するあまり冷却性能への懸念があった。こうした課題を解消するため、低下したエアフローを補う目的から、空きスペースである事が多かったPSUシュラウドやボトム部の活用が標準化しつつある。MPG VELOX 300R AIRFLOW PZはピラーレスデザインではないが、イマドキの内部設計を取り込み、より高いエアフロー性能をアピールしようというワケだ。
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ストレージ用ブラケットとの排他仕様ながら、エアフロー強化をトレードオフに選択する事もできる柔軟な設計
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標準装備品の「Control Board」
マニュアルには
「Control Board」と記載されているハブは、マザーボードトレイ背面の最上段に固定されている。これは何か。
すでに半分以上のコネクタが使用済みで、煩雑になりがちなケーブルはキレイに束ねられた状態で出荷される。長さ約140mm、高さ約25mmの基板には、4基分の冷却ファン用4pinコネクタが4つ、ARGB LEDコネクタが4つ装備され、既にフロント160mmファン2基分で各2つと、リア120mmファンの4pinコネクタ1つが接続済み。残りは増設用として利用できる。

役割は複数におよぶ冷却ファンの電源供給およびARGB LEDを一括で接続&制御しようというもの。複数の冷却ファンが増設できるPCケースには、もはや必須な基板と言えよう。なおこれを動作させるには、SATA電源コネクタ1本およびマザーボードへ4pin PWMコネクタとARGB LEDコネクタを接続。さらにLEDスイッチボタンのピンヘッダにもケーブルを接続すれば、トップパネル内蔵のLEDボタンが使えるようになる。