ドライブベイレイアウト(1):マザーボードトレイ背面(1)
ここからはストレージの収納力をチェックしよう。MPG VELOX 300R AIRFLOW PZの搭載スペースは合計3箇所で、現在発売されているミドルタワーPCケースの中でも収納力は高い部類だろう。順に確認していくと、まずマザーボードトレイ背面のCPUクーラーメンテナンスホールを塞ぐ格好で専用ブラケットを装備。ここには2.5インチSSDが最大2台まで固定できる。

専用ブラケットは右側をトレイの溝に引っ掛け、左側はハンドスクリュー1本で固定。トレイ表面にはバーリング加工が施されたネジ固定用の穴が設けられている。ここにベタ置きで2.5インチSSDを2台並べて設置ができる。
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2.5インチSSDが2台搭載できる専用ブラケット。なおSSDのコネクタは下向きに設置する事になる
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ドライブベイレイアウト(2):マザーボードトレイ背面(2)
- 搭載可能数:2.5インチ x2台または3.5インチ x1台
そして2箇所目は、CPUクーラーメンテナンスホールと電源ユニット搭載スペースの間にもブラケットが固定されている。下部2箇所を突起に引っ掛け、上部中央を1本のハンドスクリューで固定。1枚プレートには複数の穴が設けられており、出荷時より合計12個のゴムブッシュが装備されている。

このブラケットには、2.5インチSSDが最大2台、または3.5位にHDDが1台搭載可能。搭載するストレージタイプに合わせてゴムブッシュを挟み、専用ネジで固定するというもの。ベタ置きを選択しなかったのは、3.5インチが駆動系パーツであるため、共振を嫌った結果だろう。
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コネクタは2.5インチSSDが下向き、3.5インチHDDが左向きに固定することになる
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ドライブベイレイアウト(3):フロント寄りボトム面
3箇所目はフロント寄りのボトムパネル上部に、複数の穴やスリットを設けた専用ブラケットが固定されている。ここには2.5インチSSDまたは3.5インチHDDいずれか1台が搭載できる。固定方法はいずれもブラケットへのベタ置きによるネジ留めで式を採用。ドライブ搭載作業には必ず専用ブラケットを外す必要がある。
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専用ブラケットには複数の穴やスリットを用意。容姿はいかにもDIY水冷用ポンプやリザーバー向けの台座だが、それについてメーカーからの言及は見当たらない。なお底面には4本のネジで固定されているが、右側面側の2本はドライバーが極めて扱いにくい。ハンドスクリュー+スライド固定など、ここは要改善項目だろう
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3.5インチHDDはコネクタを前方に向けての固定。一見逆のように思えるが、後方にはPSUシュラウドが迫っているため、コネクタを挿すスペースはない。なお2.5インチSSDはマザーボードトレイ方向への固定になる
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全7段の拡張スロットと標準装備品のGPUホルダー
拡張スロットは計7段で、シャーシには一般的なインチネジで固定されている。そして拡張スロット金具に注目すると、正方形のパンチング加工が施された通気孔仕様で、排気効率も考慮されている。なお拡張カードのレイアウトは水平固定のみで、垂直レイアウトへの変更はできない。

また、マザーボードトレイには出荷時より重量級グラフィックスカードを支える
「GPUホルダー」が標準で装備されている。サポートされるグラフィックスカード長は開示されていないが、拡張スロット金具からGPUホルダーの支柱までは実測で約275mm。上下のストロークは実測で約110mm、さらにハンドスクリューで固定されている可動式のホルダー部は、15mm間隔で3箇所から固定位置の調節ができる。

この手の仕掛けは、あくまで長尺用という割り切りで設計されているため、重量級でも全長250mm前後のグラフィックスカードを支えられないケースが多い。一方で「GPUホルダー」は可動範囲が広くアレンジの効く構造であることから、汎用性は高そうだ。