次にPRIME AP303の内部構造を確認していこう。リアパネルのレイアウトからも分かるとおり、電源ユニットは一般的なミドルタワーが採用するボトムマウント方式ではない。こうした独自設計が、特徴のひとつであるエアフロー性能にどのような影響を与えているのか。ここからはフロント、トップ、両サイドパネルを取り外した状態で、PRIME AP303ならではの内部レイアウトを順に見ていく。

ちなみに左サイドパネルを開放すると、前方にはスチール製のプレートが固定されている。これは以前検証した「PRIME AP201」にも採用されていたもので、その役割については後ほど詳しく触れる。
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| 上下各1本のネジで固定されているスチール製プレート。内部構造の検証にあたり、あらかじめ取り外しておく。なおプレートのサイズは実測で幅約75mm、高さ約360mm |
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| 右側面のスチール製プレートを外した状態。開口部が大きく広がり、作業性の高さがうかがえる |
ATX、MicroATX、Mini-ITXの各規格に対応する、マザーボードトレイ。PRIME AP303は背面コネクタマザーボードには対応していないため、周辺のカットアウトはスルーホールとして活用できる。 そしてトレイ面を確認すると、出荷時より合計9本のスタンドオフ(台座)が装着されていた。そのうち2段目の中央は、マザーボードの位置決めに役立つ段差付きの「肩付きスタンドオフ(shoulder standoff)」が搭載される。
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| 合計9本のスタンドオフのうち、青い丸で囲んだ箇所には肩付きスタンドオフ(shoulder standoff)を装備 |
PRIME AP303は、一般的なミドルタワーPCケースとは異なり、PSUシュラウドを省略することで全高を低く抑えた設計を採用している。その結果、電源ユニットはフロントパネルの真裏に「吊り下げ式」で固定される。このレイアウトは、ミニタワーの「PRIME AP201」でも採用されており、AP303が同シリーズの設計思想を継承したモデルであることが分かる。

出荷時より、フロントパネル裏側には電源ユニット固定用ブラケットが装着されており、上部にはリアのインレットから延びる内部中継ケーブルがあらかじめ配線されている。ケーブル長は約600mmで、インレットと同様にボディ同色のホワイトで統一。製品サイトによれば、このUL認証取得済みの内部中継ケーブルは15Aの電力供給に対応し、1,200Wクラスの高出力電源ユニットでも安定した電力供給が可能とされている。
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| 右側面上部に合わせて配線されている内部中継ケーブル |
なお、電源ユニットの搭載可能スペースは、奥行き180mmまでとされている。これは最大値であり、電源ユニット固定用ブラケットは3段階で位置調整が可能。出荷時は最下段のポジション(A)に設定されており、ボトム面までの距離は約170mm。そこから15mm間隔でポジション(B)、(C)が用意され、最上段に固定した場合は約200mmのスペースを確保できる。電源ケーブルの取り回しも考慮した結果、ASUSでは奥行き180mmという公表値を採用しているようだ。
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| 下段はネジ穴、上段はフック。A・B・Cのポジションにより3段階で位置調整が可能 |