最終セッションでは、構成パーツを用意し、PRIME AP303を用いた実際の組み込み作業を行う。独自設計の内部構造は、サイズこそ異なるものの、ミニタワーの「PRIME AP201」と共通する思想も随所に見られた。ここではミドルタワーとして投入されたPRIME AP303でPCを完成させる過程を通じ、組み込みやすさや各パーツ搭載後の周辺クリアランス、さらにマニュアルやスペック表だけでは分からなかった点についても詳しく解説していく。

なお、今回用意した構成パーツは、本体のホワイトボディに合わせ、可能な限りホワイト系で統一している。左サイドパネルがメッシュ仕様のため、いわゆる“魅せるPC”にはならないが、「Tempered Glass Panel」モデルを検討しているユーザーにとっては、構成の参考になるはずだ。
組み込み作業に厳密な順序はないが、自作PCのセオリーに従い、まずはマザーボードを搭載していこう。今回の検証には
ASUS「ROG STRIX B850-A GAMING WIFI」を使用した。AMD B850チップセットを搭載するATX規格マザーボードで、ホワイト基調の基板とヒートシンクを採用しており、現在も人気の高い白系PCを構築するうえで有力な選択肢と言える。

固定方法はオーソドックスだ。2段目中央に配置された肩付きスタンドオフ(shoulder standoff)を基準に仮置きし、「Motherboard / 2.5″ Drive Screws」でスタンドオフへネジ留めしていく。内部の開口部が広く、作業を妨げるパーツがないため、ドライバー操作もスムーズに行えた。 なお、マザーボード搭載後のクリアランスは、トップパネルまでが約65mm、ボトムパネルまでが約25mm、フロントパネルまでが約65mm。PSUシュラウド(ボトムカバー)を備えず、電源ユニットをフロント吊り下げ式とした構造により、マザーボード下部にも十分な空間が確保されている。
電源ユニットの有効スペースは奥行き180mmまで。今回使用したのは
ASUS「TUF Gaming 1000W Gold White Edition」(型番:TUF-GAMING-1000G-WHITE)だ。80PLUS GOLD認証を取得したATX 3.1対応電源ユニットで、デュアルボールベアリング採用の135mm Axial-techファンを搭載。フルモジュラー仕様のホワイト筐体を採用し、製品には10年間の長期保証が付く。容量は1,000Wで、外形寸法は幅150mm、奥行き150mm、高さ86mm、重量は約4.8kgとなっている。

PRIME AP303では、電源ユニットをフロントパネル裏に吊り下げ式でマウントする構造を採用している。そのため、まずはスチール製の電源ユニット固定用ブラケットをシャーシから取り外し、電源ユニット側へネジ留めする必要がある。固定はインレット側(背面)から4本のインチネジで行い、内蔵ファンがフロントパネル側になるようにマウントする。

電源ユニットを固定したブラケットは、3段階で位置調整が可能な搭載ポジションの任意の位置に戻す。本稿では出荷時設定と同様、最下段のポジション(A)に固定した。電源ユニット搭載後のクリアランスは、トップパネルまで約125mm、ボトムパネルまで約120mmだった。

数値的にも上下方向のクリアランスには余裕があり、特に上部については長尺ラジエーターを搭載した場合でも、物理的な干渉は発生しにくいと考えられる。なお、電源ユニット搭載後は内部中継ケーブルを電源ユニットに接続することになるが、本体内蔵のON/OFFスイッチはPC完成後にアクセスできない位置となるため、あらかじめONの状態にしておく必要がある。
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| マザーボード下部に設けられたスルーホールを利用し、モジュラーケーブルはまとめてマザーボードトレイ背面へ配線できる |