Antecの「FLUX」シリーズはエアフロー性能を重視した設計で知られる。本機FLUX Mもその思想を踏襲し、複数の標準装備ファンと増設エリアを備える。ここからは冷却ファンおよびラジエーターレイアウトを確認していこう。 フロントの金属製メッシュパネル内には、出荷時より120mm ARGBファンが2基装備されている。前面に配置することで新鮮な外気を常時取り込める構成となっており、冷却のベースとなる吸気ポジションと言える。なお、ラジエーターへの換装は想定されておらず、標準構成のまま運用するユーザーも多そうだ。
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| 出荷時より標準で装備される120mmファン。ARGB LEDを搭載したPWMファンだが、詳細スペックは公開されていない |
トップパネルの大判ダストフィルターを取り外すと、天板部分には広い通気孔エリアが現れる。ここには120mmファンが3基増設可能。ラジエーターなら120 / 240 / 360mmサイズが搭載できる。なお、ネジ穴はスリットタイプで、冷却ファンおよびラジエーターの固定位置を柔軟に調整できる構造だ。 多くの場合、このエリアにオールインワン型水冷ユニットのラジエーターを設置することになるだろう。
リア部には、標準で120mmファン(排気)が搭載されている。フロントファン同様、詳細なスペックは公表されていないが、ARGB LEDを搭載するPWMファンとされる。外観から確認できるのは、9枚ブレードのクセのないオーソドックスな形状。カラーはホワイト、フレームはブラックが採用されている。VRMやCPUの熱源に近い箇所だけに、常時排気を行う重要なポジションだ。

なお、このエリアには最もベーシックな120mmサイズラジエーターのオールインワン型水冷ユニットが搭載可能。ネジ穴はスリットタイプで、固定位置の微調整ができる。用途は限定されるが、水冷グラフィックスカードのラジエーター固定にも流用できそうだ。
電源ユニットを前方吊り下げ式にすることでスペースが生まれたボトム部。このエリアには120mm リバースPWMファンが3基標準で装備されている。特にハイエンド志向のグラフィックスカードを搭載する場合、直接風によるGPU温度低下には大きな影響はないものの、周辺の熱源をクリアにする役割として重要な仕事をこなすとされている。

近年のPCケースでは、ボトムファンの重要性が高まり、増設スペースを設ける設計が増えている。FLUX Mではここに120mm リバースPWMファンを3基標準装備することで、追加投資の必要がなく、高いエアフロー性能が期待できる。冷却性能を重視するFLUXシリーズらしい構成と言える。
拡張スロットはMicroATX規格では標準の全5段。ちなみにグラフィックスカードの有効スペースは405mmで、ミニタワーとしては余裕のある設計で、ハイエンドクラスの長尺モデルも無理なく収まる点はFLUX Mの強みと言える。

拡張スロット周辺を確認すると、独立した拡張スロット金具は通気孔を備えた仕様となっており、シャーシには筐体の外部からインチネジで固定されている。なお、ネジ固定部の右側には「拡張スロット化粧カバー」を装備。ネジ1本で固定されており、独立した各拡張スロットの金属断面を覆う構造となっている。エントリークラスで見られる側面から一括固定するタイプとは異なり、細部の作り込みにも配慮が見られる。