ASUSのマザーボードにはオリジナル機能が多いですが、グラフィックスカードがワンプッシュで容易に取り外せる独自機構
「PCIe Slot Q-Release」は特に好評です。開発の経緯を聞かせてください。
ハイエンドグラフィックスカードの取り外しは、弊社も長年悩まされていたポイントです。ロックを外す際にドライバーや鉛筆などを使う人も多く、破損の原因にもなっていました。そこで改良しようという話になり、マザーボードの開発チームだけでなく、さまざまな部署のスタッフに参加してもらい、まずは試作品を作りました。その後、実際のマザーボードに搭載し利便性の高い機能である点を確認。製品化にいたりました。開発には約1年かかりましたが、ちょうどグラフィックスカードの大型化も進んだ時期だったので、非常に有用な機能になったと思っています。
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| グラフィックスカードサイズが大き過ぎてセキュリティロックに手が届かない場合でも簡単にグラフィックスカードを外すことができる「PCIe Slot Q-Release」 |
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| ボタンを押すとロック部分に接続された金属ワイヤが引っ張られ、セキュリティロックが外れる仕組み。「PCIe Slot Q-Release」の大きなサンプルを作って試行錯誤を繰り返したと言う | |
話に出たグラフィックスカードの大型化ですが、最近は特に顕著になっています。マザーボード開発にも影響ありますよね。
はい。すごく困っています(笑)。グラフィックスカードは表面だけではなく裏面のバックプレート側の厚みまで増しているため、x16拡張スロットの位置を下方向に調整することで対応しています。ただ、そうなるとさらに下の拡張スロットやM.2スロットのスペースも狭くなり、デザインするうえで大変苦慮しています。グラフィックスカード部門まで行って相談もしたのですが「GPUの発熱が高く、VGAクーラーを小型化するのは難しい。そもそもNVIDIAのリファレンスデザインが3スロット仕様だ」と言われてしまいましたね。こればかりは仕方がありません。
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| ASUS「ROG Strix GeForce RTX 4090 OC Edition 24GB GDDR6X」を「ROG MAXIMUS Z790 HERO」に搭載したところ。近年特に顕著なグラフィックスカードの大型化はマザーボード開発にも大きな影響を与えている | |
始めてGeForce RTX 4090を見た時の感想は?
と思いましたね、だって隣接するスロットは使えないんですから(笑)。厚みだけではなく長さもあるので、隠れてしまいそうなピンヘッダの位置調整も大変だなと思いました。
グラフィックスカード用スロットは以前よりさらに強化されているのでしょうか。
最新の「SafeSlot」では、周囲をメタルシールドで補強するだけでなく、プラスチックのスロット部分も金属で補強しています。またPCI Express 5.0(x16)スロットは配線を最小限にするため表面実装技術を採用しています。
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| 従来のスロットからさらに強度が上がっているという「ROG STRIX Z790-F GAMING WIFI」のPCI Express 5.0スロット |
各社の大型グラフィックスカードにVGAステイが付属(または使用を推奨)していますが、GeForce RTX 4090クラスのカードでは必須でしょうか?
通常使用であれば、破損しないように設計されています。ただし輸送をする場合には、思わぬテンションがかかることも予想されますので、取り付けて欲しいと思います。