”魅せるCPUクーラー”「ZET5」が編集部にやってきた
自作PC市場において、韓国を代表するメーカーといえばZALMANだ。斬新なアイデアと独創的なデザインで自作ユーザーを驚かせてきた同社は、昨年にはフロントパネルに液晶ディスプレイを備えたPCケースを市販モデルとして投入するなど、その精力的な活動を今なお続けている。
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COMPUTEX TAIPEI 2025のZALMANブースに登場した「ZET5」。今から20年以上前に発売された某C社の「JET 7」を彷彿とさせる形状にワクワクが止まらない
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そんな中で今回取り上げる「ZET5」は、まさにZALMANらしいCPUクーラーだ。
“魅せるCPUクーラー”という表現がぴったりの外観は、市場からの賛否を恐れず製品化に踏み切ったZALMANの攻めの姿勢そのものだ。熱心な自作派から好評を得れば、今後は派生モデルの登場も十分に期待できるだろう。
COMPUTEX 2025のZALMANブース出展レポートを振り返ると、「ZET5」は当時3種類が存在した「ZET」シリーズのひとつで、最も早く市販化されたモデルだ。その背景には「スケジュール通りに進行していた」あるいは「反応が最も良かった」という事情があったのかもしれない。
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ラウンド形状のサイドフロー型CPUクーラー「ZET 3」
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ZET 3ベースでLCDパネルを付けた「ZET 4」
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特徴的な「ZET5」のパッケージ
製品本体が”魅せるCPUクーラー”なら、パッケージも負けじと”魅せるパッケージ”だ。外装は紙パッケージ(茶箱)で、正面に製品名や製品イラスト、側面には外形寸法やスペック表が印刷されている。ここまでは輸送を意識した一般的なものだが、製品自体は円筒形のプラスチック製クリアケースに収められていた。
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紙パッケージ(茶箱)は、幅約170mm、奥行き約170mm、高さ約210mm
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初代ルービックキューブのパッケージを彷彿とさせるディテールで、上部の蓋を開くとZET5が取り出せる格好。多くのPCメーカーでプラスチック素材の選択を廃止している中にあって、ZET5ではあくまで見映えを重視した。さらに謎のマスコットキャラクターも気になるところ。どうやら「Mansu & Mansters」というそうだ。
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円筒形のプラスチック製クリアケース。左がブラック色、右がホワイト色で、それぞれデザインが異なる凝りよう
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「Mansu & Mansters」がパッケージ内蓋にもプリント。ZET5を手にしたユーザーが入手できる硬券を模したカードの裏面には製品およびZALMANサイトのQRコードがプリントされていた
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スペック表に見るZALMAN「ZET5」
製品本体に触れる前に、ZET5をスペック表から確認していこう。対応ソケットはIntel LGA1851/1700/1200/115x、AMD Socket AM5/AM4で、コンシューマ向け現行CPUには全てサポートしている。

素材に目を向けると、金属素材は銅とアルミニウムで、特徴的な外装部を中心にABS樹脂が採用されている。なお外形寸法は幅130mm、奥行き117mm、高さ158mmで、重量は1kgに迫る970gとされている。この数値から、大型CPUクーラーとみていいかもしれない。