ここで以前詳細検証を行った、Antec「FLUX PRO」について振り返っておこう。エアフローを独自に追求する「FLUX」シリーズのフラッグシップモデルは、2024年10月より国内市場での販売がスタート。発売当初の市場想定売価は税込31,980円(ブラック)で、現在の実勢価格は税込26,000円前後で入手できる。 編集部が初めて実機に触れたのは、「COMPUTEX 2024」に合わせて行われたメディア向け内覧会。外観では、フロントパネルの縁に天然木素材を採用。内部構造では、合計6基の冷却ファンを標準で装備し、高いエアフロー性能がアピールされている。
| Antec「FLUX PRO」 市場想定売価税込31,980円(2024年10月12日発売) 製品情報(Antec) |
(2024.11.29 更新)
一方、Noctuaは"数々の受賞歴を誇る”PCケースと位置付け、名機「P180」「Nine Hundred」の系譜を受け継いだ佳作と評している。Noctuaとして初のコラボレーションPCケースとして「FLUX PRO」を選んだ理由は、オリジナルでも静音冷却性能に優れていると評価しつつ、Noctuaの自信作「NF-A14x25 G2 PWM」および「NF-A12x25 G2 PWM」を搭載することで、
「同等の換気性能を保ちながら最大8dBA静かに動作する」という。

つまり「Antec Flux Pro Noctua Edition」は、ベースの「FLUX PRO」から冷却性能を犠牲にすることなく、より静音化を図ったNoctuaチューンモデルであることが分かる。
次にFLUX PROに標準搭載される冷却ファンと、NoctuaのG2ファンの性能を比較してみよう。FLUX PROに搭載されているのは
「Tranquil 140mm PWM Fan」(140mm)と「R12 Reverse PWM Fan」(120mm)だ。 特にPC全体の冷却性能を司る140mmファンにフォーカスし、両者のスペックを比較してみよう。
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| Tranquil 140mm PWM Fan | R12 Reverse PWM Fan(逆回転ファン) |
予めお断りしておくと、スペック表は両メーカーの表記に準拠しているため、一部は参考値とした。また入力電力についてはNoctuaのみ、Antecが25℃環境下における製品寿命、NoctuaがMTFF(平均故障時間)が表記されている。

いずれもPWMファンで、最大回転数は同じ1,500rpmだ。風量は「Tranquil 140mm PWM Fan」の21.13~85.96CFMに対し、「NF-A14x25 G2 PWM」は155.6m³/h(約91.6CFM)、静圧は0.11~1.79mmH2Oに対し、2.56mmH2Oと、いずれもNoctuaが上回っている。なお騒音値についてNoctuaは個体差よりも、計6基を搭載したところで全体の騒音値を基準としているため、数値だけの比較では評価しきれない部分もある。 次に、Noctuaが公開している両者の性能比較をグラフで確認しておこう。こうして可視化することで、性能差を明確に把握することができる。

ちなみにエルミタでは、2024年11月に「NF-A14x25 G2」の解説記事を掲載している。長い開発時間を費やして第2世代へ移行した意欲作にはたくさんのこだわりが詰め込まれている。「Antec Flux Pro Noctua Edition」をより理解する上では是非ご一読いただければと思う。また、のちに触れることになるが、この冷却ファンには「NF-A14x25 G2 PWM PPA」と「NF-A14x25 G2 PWM PPB」が存在する。