次は実際に付属ファンを搭載してみよう。ここまでの検証から「Antec Flux Pro Noctua Edition」は、Noctuaの思想が色濃く反映された“チューニングモデル”であることが分かっている。その設計思想を最もよく表しているのが、付属ファンの配置だ。

おさらいすると、付属ファンの内訳は「NF-A14x25 G2 PWM PPA」(1,475rpm)と「NF-A14x25 G2 PWM PPB」(1,525rpm)が各2基、さらに「NF-A12x25 G2 PWM PPA」(1,750rpm)と「NF-A12x25 G2 PWM PPB」(1,850rpm)が各1基だ。これらはすべて、搭載ポジションごとに配置が指定されている。

フロントの立体的なプレスデザインによるメッシュパネルを外すと、スチール製シャーシ面には140mmファンが合計3基搭載できる。正確にはシャーシにネジ留めされた「クーリングブラケット」に冷却ファンを固定。これを元に戻す手順だ。

ちなみに140mm「NF-A14x25 G2」ファンは、中央に「NF-A14x25 G2 PWM PPB」(1,525rpm)、上下に「NF-A14x25 G2 PWM PPA」(1,475rpm)を固定する事が推奨されている。その理由は、ビート周波数による周期的なハミング音や振動を防ぐため、回転数がわずかに異なる冷却ファンを回転数がわずかに異なるファンを交互に配置することで、これらを打ち消すことができるという考えだ。前述の空冷クーラー「NH-D15 G2」の冷却ポリシーにも記述があり、
エルミタの検証記事にも詳しく解説している。
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| フロントパネル部には冷却ファンの固定に、シリコン防振マウント「NA-AV4」ではなく、テーパーネジを使用。より静音性を追求するならネジは避けよう |
リアパネル上部には、排気ファンとして「NF-A14x25 G2 PWM PPB」を搭載する。CPUクーラーやVRM周辺の熱を常時排気する役割を果たす、唯一の外部排気ファンとして重要な役割を果たしてくれる。

なお、リアファンの固定にはシリコン防振マウント「NA-AV4」を使用した。テーパーネジに比べ簡単に固定ができる上、振動をシャーシに直接伝えない制振効果が期待できる。ただし欠点もあり、ネジ穴や斜めに引っ張ることによるダメージで、ゴムが切れやすく再利用にはあまり向いていない点には注意したい。
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| 冷却ファンの固定が終わったところで「NA-AV4」先端の余った部分はハサミなどでカットすればいい |
PSUシュラウド天板部には回転数の異なる120mmファン、「NF-A12x25 G2 PWM PPA」と「NF-A12x25 G2 PWM PPB」を固定する。付属ファンは回転数が異なるため、両者でビート周波数による周期的なハミング音や振動を防ぐことができる。ちなみに同梱マニュアルには前寄りに「PPB」、背面寄りに「PPA」が搭載されており、いずれもPSUシュラウドからケース内部へ風を送り込む、吸気方向でのマウントとなる。
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| ネジ2本で固定されている「クーリングブラケット」に固定した「NF-A12x25 G2」 |
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| 固定にはテーパーネジを使用。吸排気方向を確認して固定したい |
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| ちなみに「FLUX PRO」には「R12 Reverse PWM Fan」(逆回転ファン / 回転数600±200~1,500±200rpm / 騒音値27.6dBA / 風量61.46CFM)が標準装備されていた |
このように「Flux Pro Noctua Edition」は、ファンの回転数差や配置まで含めて設計された、Noctuaらしい緻密なエアフロー設計が採用されている。