曲面強化ガラスを用いた構造は、見た目のインパクトが大きい一方で、PCケースにおける重要な要素である冷却性能への懸念も生じやすい。ここでは、そうした不安をどのように解消しているのか、FRAME 4500Xの冷却ファンおよびラジエーターレイアウトを確認していこう。 FRAME 4500Xでは、一般的な前面吸気構成に代わり、右側面に配置されたサイドファンが外気を取り込む役割を担っている。評価機の「FRAME 4500X LX-R RGB iCUE LINK Panoramic Glass Black」(型番:CC-9011316-WW)には、出荷時からリバースローター仕様の
「iCUE LINK LX120-R RGB」ファンを3基標準装備。iCUE LINKによるスマートな接続により、複数ファン構成でも煩雑になりがちなケーブルの取り回しを最小限に抑えている。

なお、サイドファンマウント用ブラケットは、下部の切り欠きと上部1本のネジで固定されており、簡単に取り外すことが可能。さらに、ブラケットには140mmファン換装用のネジ穴(スリット)も設けられており、280mmおよび360mmサイズのラジエーターにも対応する。

標準搭載されるiCUE LINK LX120-R RGBは、18個のRGB LEDによるデュアルライトループを採用。磁気ドームベアリングによる静音性の高さも特徴で、主なスペック(カタログ値)は回転数400~2,400rpm(±10%)、騒音値10~37.7dBA、風量11.5~66.7CFM、静圧0.14~4.72mmH₂Oとされる。
トップパネルには、140mmファンを最大2基、または120mmファンを最大3基搭載可能。さらにトップ部には、レールをスライドさせるだけで冷却ファンの位置を柔軟に調整できる独自の
「InfiniRailシステム」を採用しており、自由度が高さが特徴になっている。また天板前寄りには、同システムを象徴する「INFINIRAIL」ロゴがプリントされている。
|
|
| InfiniRailシステムは、任意サイズに合わせてプラスネジを緩めてレールを移動する仕組み。なお、トルクスネジはレール固定用のため、緩める必要はない | |
| Hydro Xオープンループ水冷システム向けに、シャーシ上部および下部には冷却水の充填/排水ポートも用意。必要に応じてポートカバーを外して使用できる |
なお、トップパネルには280mmおよび360mmサイズのラジエーターを搭載可能。オールインワン型水冷ユニットを導入する場合、多くのユーザーがこのトップ面にラジエーターを固定することになるだろう。
「3D Yパターン」で打ち抜かれたリア上部には、120mmまたは140mmファンを1基増設可能。近年リリースされるPCケースでは、リアファンを標準搭載とせず、オプション扱いとするモデルが増えている。こうした背景には、ユーザーが冷却構成を自由に選択できる余地を残す意図に加え、オールインワン型水冷ユニットの普及により、リアファンの役割が従来ほど必須ではなくなってきた点も、その理由かもしれない。 なお、ネジ穴はスリットタイプで、120mmまたは140mmサイズラジエーターも搭載できる。
コンパクト電源ユニットシュラウドの天板部にも複数のネジ穴が用意されており、120mmファンを最大2基増設可能だ。このポジションに冷却ファンを配置する意義は、ケース下部に滞留しやすい熱を排出するためのアシスト的な役割にある。

PSUシュラウドの搭載が当たり前となった近年では、その天板スペースを有効活用するレイアウトも定着しつつある。GPU温度を劇的に低下させるほどの効果は期待しにくいが、ケース内部の熱だまりを抑制する効果は十分に見込めるだろう。
PSUシュラウド前方の底面スペースには、120mmファンを1基増設できるネジ穴が設けられている。冷却ファンの固定には付属の「Long Fan Screws(6-32 UNC)」を使用し、必要に応じてエアフロー性能の強化が可能だ。 冷却面での効果はやや限定的ではあるものの、曲面強化ガラスを採用したフロントパネル越しに視認しやすいポジションにあたるため、RGB LEDファンを組み合わせることで、イルミネーション演出としての効果も期待できる。
マザーボードトレイ背面、CPUクーラーメンテナンスホールを覆う位置には「コンビネーションドライブプレート」が装備されており、そのくぼ地部分に内蔵マグネットを利用して
「iCUE LINK システムハブ」が固定されている。 iCUE LINK システムハブは、CORSAIR独自のiCUE LINK対応製品を接続・制御するための専用ハブで、ケーブル1本による配線で高度なライティング制御とファン管理を行える点が特徴だ。FRAME 4500Xには、サイドファンに「iCUE LINK LX120-R RGB」が3基標準装備されており、これらは出荷時点で既にiCUE LINK システムハブへ接続されている。
|
| セットアップは、冷却ファン制御用のタコメーターケーブルをマザーボードのCPU_FANヘッダへ接続し、あわせてPCIe電源コネクタから電力供給を行うことで完了する |