通気孔仕様の左サイドパネル、ソリッド仕様の右サイドパネル、そして「Wooden Logo Badge」を備えたトップパネルを取り外し、MiniArt 4の内部構造を確認していこう。 本体のメインエリアとなる左側面から眺めると、内部には見慣れたPSUシュラウドもなく、長方形の空箱のようなシンプルな構成だ。コンパクトな筐体ながら、この内部にどのようなレイアウトが採用されているのだろうか。
MicroATXおよびMini-ITXに対応するマザーボードトレイには、出荷時の状態で合計8本のスタンドオフ(台座)が装着されている。そのうち中央列の1本には、マザーボードの位置決めを容易にする段差付きの「肩付きスタンドオフ(shoulder standoff)」が採用されていた。組み込み時の作業性に配慮した構成と言える。
電源ユニットの搭載方法には、近年のコンパクトPCケースで増えている“前方吊り下げ式”を採用する。トップパネル前方を見ると、シャーシには専用ブラケットが装着されており、電源ユニット背面からネジ留めして固定する仕組みだ。
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| 出荷時より搭載済みの、前方吊り下げ式の専用ブラケット。ここに電源ユニットを縦置きしてマウントすることになる |

背面左上には電源インレット(3ピン)を内蔵し、長さ150mm・10A対応の中継ケーブルがあらかじめ配線されている。このケーブルを前方に吊り下げて設置した電源ユニットへ接続することになる。

電源ユニットを前方へ配置することで、センターからリア、さらにボトム方向にかけて余裕のあるスペースが生まれる。検証を進めていくと、このレイアウトが他の構成パーツの配置において合理的であることが見えてくる。
冷却ファンおよびラジエーターレイアウトを見ていこう。MiniArt 4において中心となるのはトップパネルだ。格子デザインのプラスチック製トップパネルを取り外すと、シャーシ側にはスリットタイプのネジ穴が確認できる。

この面には120mmファンを2基増設可能。ラジエーターは120 / 240mmサイズに対応する。フロントと左サイドに1.2mm幅の“Vent Holes”を備える高エアフロー設計ながら、筐体サイズの制約もあり、搭載できるラジエーターは最大240mmまで。オールインワン型水冷ユニットを導入する場合、トップパネルが最も現実的なマウント位置になるだろう。
リア上部には120mmファンが1基標準搭載されている。CPUやVRMなどマザーボードの主要な熱源に近い位置だけに、常時排気を担うリアファンの役割は重要だ。搭載ファンは「H12」とされているが、Okinosのカタログモデルではなく、スペックの詳細は公表されていない。なお、このエリアには120mmサイズのラジエーターもマウントできる。
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| 「H12」は比較的オーソドックスな9枚ブレードファンで、LEDイルミネーションは搭載されていない |
ボトム面はほぼ全面が通気孔仕様となっており、外側にはマグネット固定式のダストフィルターを備える。ここには120mmファンを2基搭載可能で、出荷時からリバースファン「H12R」が装着されている。ボトム四隅には高さ約15mmのインシュレーターが装着されており、設置面との空間から常にフレッシュな外気をPCケース内部へ取り込む構造だ。特にグラフィックスカード周辺の熱ごもりを解消するうえで、大きな効果が期待できる。
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| ボトム部の標準ファンは120mm。ただし左サイドパネルは通気孔仕様ながら内部構造をアピールする設計ではないため、リバースファン採用の意図についてはやや気になるところではある |
MiniArt 4はリアファンと合わせて合計3基の120mmファンを標準装備しており、追加投資なしでも高エアフロー構成を実現できる点が特徴だ。なおボトム面はラジエーターの増設には対応していない。