ヒートパイプの取り付けとダイレクトタッチ加工工程
ベースプレートの加工工程を確認した後は、ヒートパイプの取り付け工程へと進む。まず案内されたのが、ダイレクトタッチ加工の工程だ。
先ほど完成した溝加工済みのベースプレートとヒートシンクを台座に取り付け、機械へセットする。約30秒ほどの研磨でダイレクトタッチ加工が完了する仕組みだ。精密な作業となるため、ベテランのスタッフが担当している。
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研磨の加減などより精密さが求められるためか、部材のセット以外は完全に自動化されていた
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ダイレクトタッチの出来上がりを入念にチェックする熟練の担当者
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ベースプレートに取り付けられダイレクトタッチ加工が施されたヒートパイプ
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もう一方のラインでは、ベースプレートでヒートパイプを挟みこむ上位モデルの製品を扱っていた。ソルダーが塗布されたベースプレートとヒートパイプを専用の治具で固定していく作業で、工程が多いため多くのスタッフが配置されていたのが印象的だ。
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溝加工が施されたベースプレートに自動でソルダーが流し込まれていく
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ベースプレートとヒートパイプを固定する様子。ヒートパイプは6本のモデルだった
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長さ10m、約400℃のリフロー炉を通してはんだ付けが行われる。リフロー炉から出た後は治具を取り外し、その場で専属の担当者による目視の検査が実施されていた。担当者によると「ヒートパイプの固定は、銅とアルミニウムの膨張係数の違いによる密着率低下を防ぐため、圧入ではなく、より確実に固定ができるはんだ付け方式を採用している」という。
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まるで大型のトースターのようなリフロー炉。近くに寄るだけで熱を感じる
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最後にベースプレートを研磨すると、見なれた光沢をもつ赤褐色の銅製ベースプレートが完成する。
ヒートシンクの製造工程
ここからは、本社工場から300mほど離れた、ヒートシンク加工を専門とする工場へと移動する。空冷CPUクーラー用ヒートシンクの製造工程を確認した。工場内に足を踏み入れると、巨大なアルミロールが接続された大型のプレス機が大きな音を立てながら、アルミフィンを打ち抜いていた。
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取材時に製造されていたのは「FROZN A410 SE」と「FROZN A620 PRO SE」
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アルミロールは1個あたり約200kgあり、これでおおよそ500~600個分の空冷CPUクーラー用ヒートシンクを製造できるという。下側のフィンは周辺コンポーネントと干渉しないようカットされており、熟練スタッフが微調整を加えながら、金型で打ち抜かれたフィンを1枚1枚スタックしていく様子が印象的だった。
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製造の過程で出た端材はまとめてリサイクル業者が回収する
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工場内にはもうひとつ興味深いエリアがある。空冷CPUクーラーの金型を管理する場所で、専門の担当者が大型の研磨機で金型のメンテナンスを行っていた。
金型は1つあたり非常に高額な場合も多く、精密なクーラーを安定して製造し続けるためには欠かせない重要な工程だ。そのため、経験豊富なスタッフが多く配置されていた。
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横の棚にはさまざまな形状の金型が置かれていた
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