冷却テストから梱包作業まで
いよいよ最終工程へ。ここでは完成した空冷CPUクーラーの最終検査が行われる。CPUのように発熱する専用の機械に、グリスを塗布した空冷CPUクーラーをセット。十分に冷却できているかを確認していた。
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編集部にもあったら便利そうな熱発生装置。ローエンドからハイエンドモデルまで対応
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あらかじめ120mmファンがセットされており、ヒートシンク部分を交換するだけでテストができるようになっていた
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検査をパスした製品はトップカバーが取り付けられ、冷却ファンやリテンション、各種ネジ類といった付属品とともにパッケージングされる。大量生産の工程ながら、自動化ではなく人手によって一気に作業が進められていたのが印象的だ。
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付属品の選別や梱包は自動化されておらず、手作業で行なわれていた
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フタを閉じてパッケージングは完了。段ボールに詰められて、倉庫へと移動する
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オールインワン型水冷ユニットができるまで
ここからは、ID-COOLINGのもうひとつの看板製品であるオールインワン型水冷ユニットの製造フロアへ移動する。はじめに紹介するのは、湖南省の工場で製造されているラジエーターの工程だ。原材料となるアルミロールから、ラジエーターではおなじみのルーバー形状のフィンを成形する。一定間隔でカットした後、人の手によって加工精度をチェックしていく。
製造していたのは360mmサイズのラジエーター。11本のルーバー形状フィンを重ね、水路となるチューブやリザーブタンクを装着し、アルミニウム製パーツで使用されることが多いCAB炉を用いてろう付け。さらに、ブラックまたはホワイトの塗装を施し、最後に内部を加圧して気密チェックを実施。検査をパスした製品は本社工場へ送られる。
水冷ユニットの組立や各種チェック工程は、ほぼ人の手によって行われていた。本社工場では、ます納品されたラジエーターの品質と寸法チェックから作業が始まる。その後、ラジエーター側のウォーターチューブの取り付け口に接着剤を塗布し、ウォーターチューブ側にも接着剤を塗ったうえで、フィッティングを取り付けていく。
ラジエーターとチューブの接続は、意外にも人の手によって行われており、現時点ではこの方法が最も水漏れ事故が少ないという。
次にウォーターブロック(ポンプ内蔵)を取り付け、側面に設けられたリザーブタンクの注入口から気密チェックを実施する。問題がなければ重量を測定したうえでクーラント液を注入し、あらためて重量測定することで、適切にクーラント液が充填されているのか確認する。
その後、ポンプを動作させて、異音や水漏の有無をチェックし、問題のないユニットは専用ラックにセットして、次の工程へと進む。専用台に載せられた水冷ユニットが「稲架掛け」(稲の自然乾燥)された稲のような状態で運ばれていく様子が印象的だった。
専用台がまとめて運び込まれていたのが負荷テストのセッション。ここでは室温60℃前後にセットし、ポンプを動作させたまま約2時間負荷テストを実施。高温環境でもリーク(水漏れ)がないか、耐久テスト後は一つずつ目視で確認する。
再びラインに戻された水冷ユニットは、最終組立工程へと進む。ここでファンやブロックカバーを取り付け、完成形へと仕上げていく。最後に「静音房(Acoustic Test)」と名付けられた密室で、1台ずつ人の耳によるノイズチェックを実施。検査をパスした製品のみが、クリーニングを施されたうえで付属品と合わせてパッケージングされる。
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外部の音が遮断された「静音房(Acoustic Test)」では2名から4名体制でチェックが行われていた
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梱包前には、ひとつずつ手作業でクリーニングが行われる
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取材時に製造していたのは「FX240 PRO」だった
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