恒例・やや深夜販売は"イマドキスタイル”

昨夜16日(水)23:00の販売解禁に合わせて行われたやや深夜販売では、ドスパラ秋葉原本店とパソコン工房 秋葉原 BUY MORE店の2店舗で合計約20名が購入。解禁時間には購入者と同数程度の業界関係者が周辺に集まった。なおエルミタ取材班によると、人気はASUSとMSIだったという。

解禁1時間前の両店舗前の様子はご覧の通りだが･･･

かつての公安職が出動するほどの賑わいは過去の話で、界隈は閑散とした様子。とは言え決して製品に魅力が無いワケではなく、近頃は事前予約制がとられ、以前のように解禁直前まで行列ができる事はない。 パソコン工房 秋葉原 BUY MORE店は、当日20:00には事前予約の受付が終了。ドスパラ秋葉原本店も同様、16:40まで事前会計整理券の配布が行われ、17:00より会計開始。共に20:00～23:00までは一時閉店で、解禁から10～15分程度で商品引き渡しが行われて販売終了という流れだ。

通常営業時間内の事前会計制が現代のスタイル。解禁時間は予約者のみの単なる「引き渡しタイム」になっている

まだまだ予断を許さないコロナ禍である事も理由だろうし、深夜販売に合わせた特価品販売や、近隣の便乗セール、カウントダウンイベントも行われていない。ネット通販が購入の第一手段になりつつある現在において、熱狂的だったあの賑わいを再び見る事はないだろう。 そんな中で集結したドスパラ秋葉原本店の購入者のひとりは「GeForce RTX 4090よりも低い消費電力が購入の決め手」と話し、パソコン工房 秋葉原 BUY MORE店のある購入者はGeForce RTX 4090や第13世代Intel Coreプロセッサの深夜販売も参加・購入しているという。

誰よりも早く入手したいという熱心な自作派がいる限り、やや深夜販売は今後も行われていくに違いない

一方、PCパーツショップの店員からは売価設定に苦慮する声が多く「グラフィックスカードとしての20万円中盤は高すぎる」という見方が複数。居合わせた代理店関係者も「(ユーザーは)想定よりも高く感じているのではないか」「RTX 4090との価格差に悩むだろう」という意見。さらに消費電力が低く性能が良いだけに、価格がネックである点に頭を悩ますバイヤーも。どうやら今後のオーダーが難しい作業になりそうだ。

「オトコハダマッテ･･･」

とは言え某パーツショップの通販は絶好調。販売開始30分ほどで40個のオーダーがあり「翌日(17日)の朝までには100個近くは売れるかもしれない」と話す。やや深夜販売ではネガティブな印象だったが、とかく古の自作PCマニアは"売価が気になりつつも迷わず購入する”傾向に変わりはない。

やや深夜販売が行われなかった多くのPCパーツショップでは、17日(木)の開店時間より一斉に販売が開始される