自由でユニークな発想から生まれる、スタートアップの気になるガジェットをチェックする「次に来るモノ」。今回は、キーボードの入力速度を劇的にアップさせてくれるという不思議なドングル「CharaChorder X」を見ていきましょう。

使う文字を全部同時押しすれば速くなるという発想

日々キーボードに向かって文字を入力していると、タイピング速度がメチャ速くなればもっと仕事が早く終わるのでは･･･などと考える時があったりなかったり。ただタイピング速度を上げるといっても限界があるわけですが、そんな壁をあっさりぶち破ってくれそうな「CharaChorder X」がKickstarterに登場しています。 パッと見はUSB接続のドングル、ちょうどUSBチェッカーのような見た目ですね。外側からその真価を垣間見ることはできませんが、現時点で目標額600％以上の資金を調達。プロジェクトは大成功しています。 使い方はシンプルで、キーボードとPCの間を中継するように接続するだけ。それだけでタイピング速度が劇的に向上することになります。 さて具体的にどうやっているのか。一例として「hello there」と文字を入力する際は、通常なら順番に文字を入力していく必要があります。ところが「CharaChorder X」を使って接続しているキーボードの場合は、「hello」「there」などの単語を構成する文字を同時押しすることで、一瞬で入力できるという仕組みになっています。 ちなみにQWERTYキーボードを使った入力速度は、一般的に40W/m（語/分）程度とのこと。「CharaChorder X」は、それを読む速度と同等の250W/mまで高めることをミッションに掲げているというから、なんとも驚き。実に6倍以上にアップするわけで、文字通りまったく別次元のスピードを味わうことができそうです。 とは言え、お察しの通り対応しているのはアルファベットの入力なので、おそらく日本語入力には使用不可。しかし「CharaChorder X」はコード入力に使うこともできるようで、プログラマなら問題なく活用できそう。ドングル自体に65,000以上のカスタムコードを保存可能で、複雑なコードもわずか数秒で入力できるとか。 ちなみに「CharaChorder X」を運用する際は特別なソフトウェアは不要。WindowsやMac、Android、iOS、Linuxを搭載した任意のPC・モバイル端末とUSBキーボードの組み合わせで使えるようです。 さてそんな「CharaChorder X」のキャンペーンは、2022年12月22日22:47（日本時間/UTC+09:00）まで。支援額は60％オフの早割が適用された39ドル（約5,400円前後）から選択できます。まさに“世界最速のキーボード”が手に入るわけで、個人的にも試してみたい気分。日本語にも対応してくれたら最高ですが、その際はどういう入力をすることになるのか、まったく見当がつきません。