次に、冷却ファンレイアウトの詳細を見ていこう。製品名の「Air Cross」から強力なエアフロー性能を連想させるが、実際のところはどうだろうか。 まずフロントパネルには、出荷時より140mmファンが2基搭載されている。搭載される
「H14C PWM 140mmファン」は、回転数500~1,350±150rpm、風量77.61CFMのPWM制御対応モデルで、金属製メッシュパネル越しに常にフレッシュな外気をPCケース内部へ送り込む役割を担っている。

冷却ファン自体はスチール製シャーシの内側から、一般的なテーパーネジ4本で固定。デイジーチェーン接続に対応することで、配線済みケーブルは非常にスッキリとした印象だ。なお、この箇所には120mmファンへの換装やラジエーターの搭載は想定されておらず、140mmファン×2基での運用を前提とした設計になっている。
スチール製トップパネルを外すと、シャーシ側には冷却ファン増設用のカットと、複数のネジ穴(スリット)が確認できる。この面にはオプションで、120mmファンなら3基、140mmファンなら2基増設が可能。さらに120/140/240/280/360mmサイズラジエーターを搭載する事ができる。 なお搭載できるラジエーター(+冷却ファン)の厚さは、リアに140mmファンを搭載する場合は厚さ55mmまで、120mmファンを搭載する場合は55~70mmまでに制限されている。
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| ネジ穴はスリットタイプ。搭載ポジションの微調整ができる |
リア部には120mmまたは140mmファンが1基増設ができる。既に紹介しているとおり、アクセサリBOXにはリアファン用の
「H14 PWM 140mmファン」が同梱されており、ユーザー自身で取り付けを行うという、やや珍しいスタイルが採用されている。もちろん、これにはきちんとした理由がある。
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| 出荷時は未搭載ながら、アクセサリBOXには140mmファンが付属している。ちなみにスペックは回転数500~1,350±150rpm、風量74.08CFM |
それは、トップ面に360mmサイズのラジエーターを増設する際、ラジエーターを固定した後にリアファンを取り付ける必要があるためだ。この手順を逆にしてしまうと、リア140mmファンがラジエーターに干渉して取り付け作業ができなくなる。 奥行き468mmのミドルタワーPCケースとしては少々珍しい構造で、CPUクーラーメンテナンスホールを覆う3.5インチドライブ用ブラケット裏面には、その点を注意喚起するステッカーが貼られている。
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| 嫌でも目に入る注意書き。要約すると「リア140mmファンを取り付ける前に、必ずトップの360mmラジエターを取り付けてください。(リアファンはアクセサリBOXに収納されています)」といった内容 |
多くが電源ユニットの搭載エリアに割り当てられるボトム面後方。ここには出荷時より2基の120mmファンが搭載されている。このエリアについて、Okinosの製品サイトでは「Power Supply Shroud」(リンクスはPSUシュラウド)と紹介されているが、厳密に言えば電源ユニットはフロントマウントであり、シュラウド(ボトムカバー)自体も装備されていない。どうやらこの名称は”イメージに基づく”もののようだが、多少の違和感は否めない。

それはさておき、搭載されているのは
「H12CR PWM 120mmリバースファン」で、回転数は500~1,350±150rpm、風量は58.4CFMとされている。電源ユニットのレイアウトを変更してまで確保された2基の120mmファンは、通気孔仕様の底面から外気を取り込み、グラフィックスカードへダイレクトに風を当てることができる。もちろん筐体全体への外気取り込みも担っており、Air Crossの独自エアフロー設計を象徴する部分といえる。
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| 2基の120mmリバースファンは、ボトム面の通気孔から外気を取り込み、グラフィックスカードへ直接風を当てる事が可能 |
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| リバースファンとボトム面までは38mmの空間があり、上空のグラフィックスカードまでは69~102mmのマージンが確保できるとされる |