10bitカラーと広色域表示により原色に忠実な映像表現が可能

「Modern MD271UL」の液晶パネルは水平/垂直とも178°の広視野角なIPS方式を採用。やや左右方向に傾けたときの輝度低下は見られるが、正面から作業する場合には画質も安定している。 また4K解像度（3,840×2,160ドット）の高精細表示に加え、一般的なsRGBは99％、デジタルシネマ向けのDCI-P3は99％、DTPや商業デザイン、印刷向けのAdobeRGBは95％をカバーする広色域表示と、10bitカラー（8bit+FRC）による約10億7,300万色に対応することから、微妙なグラデーションでもトーンジャンプを抑えた色彩豊かで、原色に忠実な映像表現が可能になる。

ユーザーの目の疲れをチェックする「Eye-Q Check」やPD対応のUSB Type-C

最後にOSDメニューから起動できる疲れ目チェック機能「Eye-Q Check」を動画で確認しておこう。「Eye-Q Check」には視野の歪みをチェックする「アムスラーグリッドテスト」、目のかすみなどをチェックする「乱視テスト」、正しい姿勢をキープさせる「姿勢補正」の3種類の機能が用意されている。長時間PCで作業をしていると、知らず知らずのうちに疲労が溜まっている事があるため、「Eye-Q Check」で確認してみるといいだろう。 また65WのUSB PDに対応するUSB Type-Cポートを使えば、ケーブル一本で映像を出力しながらノートPCのバッテリを同時に充電することができる。

クリエイターの欲しい機能をしっかり押さえた高コスパな広色域モデル

27型サイズで4Kパネルを搭載し、10bitカラー表示の豊かな階調表現に対応、さらにメジャーな色域のほぼ全域をカバーする正確な色再現性を備える。「Modern MD271UL」はディスプレイとしてミドルレンジの価格帯ながら、クリエイティブな作業に耐える基本的な要素をしっかり押さえた製品だ。 一部のスペックは標準的なレベルに据え置きつつ、クリエイターが必要とする高精細かつ広色域な画像を表示できる能力は確保。さらに4Kの広大な作業領域やAdaptive-Sync対応の滑らかな映像表示は、ビジネス向けタスクや動画鑑賞など、幅広いニーズを十分に満たしてくれる。 また、インテリアの邪魔をしない洗練されたエレガントなデザインも魅力の一つ。画面の厚みは最薄部でわずか1.17cmであり、奥行き方向の極スリムな形状から、設置スペースにも苦労しないだろう。VESAマウント非対応でモニターアームが使えない点はネックだが、搭載機能に比べて控えめなコストを考慮すれば、それもやむなし。クリエイティブ・ビジネス両面で役に立つ、手頃な27型サイズの4Kディスプレイを求める向きに、「Modern MD271UL」は見逃せない選択肢になってくれそうだ。

協力：エムエスアイコンピュータージャパン株式会社