「AIR 5400」の魅力的な外装周りを確認した後は、PCケース本来の善し悪しを決める内部構造に迫って行く。事前資料に目を通した段階で、既に「AIR 5400」には複数の仕掛けが用意されており、その多くはこれまでの製品で採用されてきた”いいとこ取り”と、固有のコンセプトに合う新たな試みが多く詰め込まれている事が分かる。そのひとつひとつを丁寧に解説して行きたい。
「AIR 5400」がサポートするマザーボード規格は、幅277mm、長さ305mmまでのE-ATXからMini-ITXまで。うち、ATXおよびMicroATXは背面コネクタマザーボードに対応している。

マザーボードトレイを確認すると、出荷時より合計9本のスタンドオフ(台座)が装着されており、マニュアルには必要に応じて増設する旨が記載されている。そしてスチール製のトレイは着脱が可能。背面4本のネジで固定されており、必要に応じて取り外せばいい。 なおトレイ部には多くの背面コネクタ用のカットアウトがあり、CORSAIRが提唱する進化したケーブルマネジメント機構
「RapidRoute 2.0」が採用されている。以前検証した
「FRAME 5000D RS」で詳細は解説済みだが、”ペグボードマザーボードトレイ”とも呼ばれ、複数の穴
「Squircle mount pattern」を設けることで、
「ラチェット式ストラップマウント(ratcheting strap mount)」を任意箇所に移動・設置できる。

背面コネクタマザーボードを使う場合、24pin ATXメインコネクタ周辺のすき間を埋める
「Reverse Connector Magnetic Strip」が用意されている。これを装着することで、不要な穴を塞ぐ事ができるというワケだ。これは「FRAME 5000D」シリーズにも採用されていたギミックで、良いところは継承する設計思想が色濃く表れている。
次に「AIR 5400」の冷却性能を担う、冷却ファンおよびラジエーターのレイアウトを見て行く。このモデルの根幹となるトリプルチャンバー構造は、3つの独立区画(チャンバー)に熱源となる構成パーツを振り分け、それぞれで効率よく冷却するというアプローチが基本だ。その設計思想に沿って、適切な場所へ冷却ファン/ラジエーターを配置することが、最適かつ最大限の冷却パフォーマンスを引き出す前提となる。

なおCORSAIRでは、複数のラジエーターを使い自由にパーツを組み合わせるDIY水冷は例外としつつ、オールインワン型水冷のラジエーターは「CPU冷却チャンバー」へ搭載することを推奨している。これを踏まえ、次のセッションからは「AIR 5400」の冷却機構を、エリア(チャンバー)ごとに詳しく解説していこう。