スチール製トップパネルの大部分は通気孔で占められている。その位置には後ほど解説する、冷却ファンおよびラジエーターの搭載スペースに割り当てられている。パネルサイズは実測で幅約235mm、長さは約460mmで、通気孔部分は幅約170mm、長さは約410mmだった。広い通気孔は排気効率を重視した設計であることがうかがえる。

なおシャーシへの固定は、左右各3本のピンによるボールスナップ式を採用し、ツールフリーで取り外しができる。ちなみにこの方式は、トップパネルに限らずCFV235全体で採用されているが、他社製よりもキツく固い印象がある。それだけガッチリ固定ができるという解釈になるが、取り外す際の力加減には少し注意した方がよさそうだ。
次に左右両サイドパネルを見ていこう。宙に浮いたように見えるメインチャンバーの左側面には、強化ガラス製パネルが装着されている。フロントパネルとシームレスに繋がるデザインは、工作精度の高さとガラスのエッジ部分の処理等から成り立ち、当然ながら透明度の高いクリアなガラス素材が使われている。 パネルサイズを計測すると、幅約455mm、高さ約365mmで、上下部分には幅約15mmのスチール製プレートを装着。シャーシへの固定には、上部3本のボールスナップ式によるツールフリー着脱機構が採用されている。
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| 出荷時は、ガラスパネルの表裏に 保護フィルム(Protective Film)が貼り付けられている。またガラス表面の上部には、両サイドパネルと固定ネジ2本を使ったフロントパネルの着脱方法がイラストで示されており、開封直後でも手順を確認しやすい |
スチール製右サイドはいわゆるソリッドパネル。フロント寄りには長方形の通気孔があり、ここはサイドファン搭載位置にあたる。パネル自体はシンプルで、シャーシへの固定は上部3つのボールスナップ式によるツールフリー着脱機構が採用されている。

なおパネルサイズは実測で幅約455mm、高さ約488mm、サイドファン部の通気孔は幅約120mm、高さ約250mmだった。
背面側からリアパネルを確認すると、まず上段の右手に標準装備の120mmファンと通気孔、左手にマザーボード用バックパネルI/Oの開口部が配置されている。中段は、左側が拡張スロットのブラケット部、右側はパンチング加工の通気孔となっており、ここまでがメインチャンバーに相当するエリアだ。 メインチャンバーの下には約25mmの空間が設けられ、下段の電源ユニットキャビンには、電源ユニット用の大型カットアウトが確認できる。

上部のボックスが宙に浮いているような独特のスタイルを採用しているものの、リアパネルの配置を見ていく限り、内部構造自体は一般的なミドルタワーPCケースと大きく変わらない。CFV235が見た目のインパクトとは裏腹に、意外にもオーソドックスな作りを持つPCケースであることがここから分かる。
本体を逆さまにしてボトムパネルを確認すると、その印象はひとことで言えば“ほぼ何もない”。一般的なミドルタワーPCケースであれば、後方の電源ユニット搭載エリアに通気孔が設けられているものだが、CFV235ではここが完全に密閉されている。さらに四隅の台座(インシュレーター)も、滑り止め用ラバーが貼られているだけで、やや素っ気ない印象すら受けた。しかし、これには明確な理由がある。

CFV235の電源ユニットは通常どおり後方マウントだが、吸気ファンを上向きで設置する前提の設計だ。これはモデルの主たる特徴であるCFV(セントラル・フローティング・ベンチレーション)のエアフロー思想に沿ったもので、ボトム側からの吸気をそもそも必要としていない。そのため、ボトムパネルに通気孔は不要となり、結果として完全密閉構造が成立しているわけだ。 また、高さ約5mmの薄い滑り止めラバーについても同様で、電源ユニットの吸気スペースを確保する必要がないため、ボトムが設置面にほぼベタ置き状態でも問題が生じない。外見上はシンプルだが、CFV構造に基づいた合理的な割り切りと言える。
| 四隅の台座(インシュレーター)は幅約25mm、奥行き約20mm。ボトム面に吸気スペースが不要だけに、高さ(厚さ)約5mmのラバーでもなんら問題がないというワケだ |