ここからは大型パッケージより本体を取り出して、Epoch XLの外観デザインをチェックしていこう。8月に検証を行ったミドルタワー版Epochの記憶がまだ新しい兄弟モデルだけに、当初はどのような切り口で扱うべきか少し悩んだ。いくつか注目すべきポイントが見えてきた。検証を進めながら、それらを順に紹介していくことで、Epoch XLならではの存在意義をお伝えできればと思う。
もちろん手を抜いたワケではないが、Epoch XLはEpochをそのままスケールアップしたようなデザインで、どちらかの画像をパッと見せられた場合、見分けがつかないかもしれない。これはEpochシリーズに限った話ではなく、Fractalがこれまで採用してきたデザインを一貫して継承している結果でもある。

ミドルレンジからアッパークラスまで、筋の通ったデザインを共有するその姿勢は、どこか欧州車メーカーのアイデンティティにも通じるものがある。そしてFractalといえば、やはりスカンジナビアデザインだ。無駄な装飾を排し、機能性とシンプルさを両立したスタイルは、海外市場のみならず、日本国内の熱心な自作派からも長く支持されている所以だろう。 フロントパネルに注目すると、主素材はプラスチックで、表面には防塵効果のあるメタル製のメッシュパネルを装着。シャーシへの固定は上辺2つのフックを引っ掛け、左右各2箇所の突起をシャーシ側の「Ball catcher」でロックする、ツールフリー着脱機構が採用されている。
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| 出荷時は「Ball catcher」がやや固く、下部を握って引き剥がす際には力加減を慎重に行う必要がある |
トップパネルのフロント寄り中央には、スイッチおよび外部アクセスポートがレイアウトされている。真ん中の円形ボタンはPowerスイッチで、これを中心として左右にUSB Type-A(5Gbps)を備え、左端にUSB Type-C(20Gbps)、右端にオーディオ・マイクコンボジャック(HD Audio)の各端子が装備されている。
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| 床置きを前提としたスイッチ&アクセスポートレイアウト。使い勝手とデザインとの調和を両立させるのがFractalの真骨頂だ。なおPowerスイッチ上部のピンホールは起動中ホワイト色に発光する |
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| USB 3.2 Gen 2 Type-Cコネクタ | USB 3.0コネクタ |
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| フロントパネル用コネクタ | HD Audioコネクタ |
トップパネルのおよそ8割は、ボディ同色のメタル製のメッシュパネルで覆われている。特徴的なのは、スイッチ&アクセスポート類を配置したパネル部同様に、両端へ緩やかなアールを設けることで、全体のフォルムを柔らかく印象付けている点だ。

パネルサイズは実測で幅約240mm、奥行きは約388mm。後方には、裏側からネジ留めされたファブリック素材のプルタブが設けられており、これをつまんで後方に引くことで、メッシュパネルをスライドさせて簡単に取り外すことができる。

取り外したパネルの裏面を見ると、ベースにはプラスチック製フレームを採用し、格子状構造とすることで強度を確保。その上に、両端を折り曲げたメタル製メッシュ部を組み合わせ、片側5本、計10本のネジで固定されていた。