最終セッションでは、PCを構成する各種パーツを用意し、Epoch XLをベースに実際の組み込み作業を行っていく。Fractal製品には詳細な冊子型マニュアルが付属しており、作業工程を進めるうえで第一級の資料として心強い存在だ。

ただし、マニュアルだけでは把握しきれないポイントも少なくない。本稿では、実際の作業中に気付いた点や、各パーツ搭載後の周辺クリアランスなどについても触れながら、組み込み時の注意点や使い勝手をより具体的に解説していく。
フルタワーPCケースらしく、サイズに制限はあるもののE-ATX規格にも対応するEpoch XL。搭載テストでは、ATX規格(305×244mm)の
ASRock「Z890 Steel Legend WiFi」を用意した。

固定方法はシンプルで、出荷時からマザーボードトレイに装着済みのスタンドオフに対し、「Mounting Screw(6-32)」を用いて計8箇所をネジ留めする。開口部が広く確保されているため、ドライバーを差し込むスペースにも余裕があり、作業は終始スムーズに進んだ。

なお、マザーボード搭載後の周辺クリアランスは、トップパネルまでが約70mm、フロントパネル(冷却ファン/Momentum 14)までが約180mm。実装後も内部空間には十分なゆとりがあり、フルタワーならではの余裕を実感できる。
続いて、CPUクーラーの有効スペースを確認していこう。メーカー公称値では全高176mmまでをサポート。本体幅240mmのフルタワーサイズに加え、裏配線スペースとして37mmを確保しながらも、CPUクーラー周辺には十分な空間が残されている。

実測では、CPU上にレーザー距離計を置き、マーカーを貼り付けた強化ガラス製左サイドパネルの内側までを計測したところ、デジタル表示は184mmを示した。メーカー公称値を8mm上回る数値だが、クリアランスに余裕がある分には問題はなく、ハイエンド志向の大型サイドフロー型CPUクーラーも無理なく搭載できそうだ。 次に、マザーボードトレイ背面からCPUクーラーメンテナンスホールをチェックする。背面コネクタマザーボードに対応する設計だけに、複数のカットアウトが設けられているが、CPUクーラーメンテナンス用の開口部は実測で幅約165mm、高さ約120mmを確保していた。

今回使用したLGA1851対応マザーボードでは、四隅のCPUクーラーマウントホールが余裕をもって開口部内に収まっており、このサイズであれば、ひと回り大きなAMD Socket AM5/AM4用バックプレートについても十分に露出できるだろう。
次に電源ユニットを搭載してみよう。搭載テストには先日
詳細検証をお届けした、
Fractal Design「Ion 3 Gold 1000W White」(型番:FD-P-IA3G-101)を用意した。電源規格はATX12V 3.1で、140mm径の「Momentum 14 Series」ファンを搭載。奥行きは150mmで、80PLUS GOLD認証を取得したフルモジュラー電源ユニットだ。

固定方法は、背面に左右各1本のハンドスクリューで固定されたスチール製ブラケットをいったん取り外し、そこに電源ユニットをネジ留めする方式。あとはブラケットごと電源ユニット搭載スペースへスライドさせ、ハンドスクリューで固定すれば作業は完了する。
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| 画像では隣接する「3.5”/2.5” Trays」がかなり接近しているように見えるが、実測では約50mmのマージンが確保できている |