国内市場では10月29日より販売が開始された「AIR 5400」シリーズ。最大の特徴とされるのは、冷却効率を最大化する
”トリプルチャンバー構造”にある。これまで自作PC市場には数多くのデュアルチャンバー構造を採用したPCケースが発売されており、CORSAIRも
「2500X」や
「6500X」等がそれに該当する。一方で、トリプルチャンバー構造と言えば「AIR 5400」が初めてではないものの、選択肢は限られており、ある意味貴重な存在と言えるだろう。
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| CORSAIR「AIR 5400 LX-R iCUE LINK Tempered Glass Black」(型番:CC-9011320-WW) 市場想定売価税込46,780円前後(2025年10月29日発売) 製品情報(CORSAIR / 株式会社アスク) |
さて、「AIR 5400」が採用するトリプルチャンバー構造を簡単に説明しておこう。内部は
(1)CPU冷却チャンバー、
(2)GPU・M/B冷却メインチャンバー、
(3)PSU・ストレージ冷却チャンバーの3つに分割されている。
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| CORSAIRが提唱するトリプルチャンバー構造によるエアフローレイアウト | |
各熱源を個別に区画化することで、互いの熱影響を最小限に抑えつつ、冷却効率とメンテナンス性を両立。結果として“居住性の高い内部空間”を実現している。もちろん、現時点では理論上の話にすぎないが、ピラーレスデザインによる開放的な外観と、最適化されたトリプルチャンバー構造の融合は、熱心な自作派にとって注目すべき要素であることは間違いない。
初めて「AIR 5400」の実機を見たのは、今年5月末に開催されたCOMPUTEX TAIPEI 2025のCORSAIRブースだった。編集部を出迎えたスタッフは、トリプルチャンバー構造を熱心に解説し、デュアルチャンバー構造に勝る内部構造の最適化について、ずいぶんと自信があるようだった。

回転台に展示された「AIR 5400」は、その堂々としたボディサイズも相まって、CORSAIRブースの中でもひときわ存在感を放っている。新構造への同社の思い入れと期待の高さは、ブーススタッフのプレゼンから十分に伝わってくる。展示機の周囲には多くのメディア関係者が集まり、その注目度の高さは言うまでもなかった。
(2025.05.26 12:07 更新)
なおラインナップは以下通りだ。
「AIR 5400」は
「AIR 5400 LX-R」シリーズ(市場想定売価税込46,780円前後)と
「AIR 5400 RS-R」シリーズ(市場想定売価税込35,980円前後)の2シリーズ構成。それぞれブラックとホワイトの2色を用意。合計4モデルがラインナップする。
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| AIR 5400 LX-R iCUE LINK Tempered Glass White(型番:CC-9011321-WW) |
両シリーズの違いは標準搭載ファンにあり、「LX-R」にはiCUE LINKファン、「RS-R」にはARGBファンが装備されている。 これまで
iCUE LINKについては幾度となく取り上げているため、ご存じの読者も多いだろう。CORSAIRの独自規格による「スマートコンポーネント エコシステム」で、容易な組み立てとスマートな仕上がりが最大の特徴。1つのシステムハブで最大24個のiCUE LINKデバイスに接続が可能で、専用ソフトウェアにより各種設定が一括制御できる。
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| AIR 5400 RS-R ARGB Tempered Glass Black(型番:CC-9011318-WW) |
ただし、導入コストがそれなりに掛かる点は留意しておきたい。構成パーツや将来的な拡張計画を考慮し、予算とのバランスが取れるようであれば「LX-R」を選択する価値は十分にある。
実機に触れる前に、「AIR 5400」をスペック表から確認しておこう。国内代理店である
株式会社アスク(本社:東京都千代田区)の製品情報によると、分類上ミドルタワーPCケースに位置づけられている。対応マザーボードはE-ATX(最大305×277mm)、ATX、MicroATX、Mini-ITXで、外形寸法は、幅340mm、奥行き470mm、高さ467mm。エルミタ的に“1辺500mm超え”を大型ケースの指標とするなら、意外にもすべてがその範囲内に収まっている。それでも大柄に見えるのは、設計上のボリューム感と造形バランスの妙、ひとことで言えば“かさばる”印象ゆえだろう。

なおパッケージサイズは幅472mm、長さ576mm、高さ614mmとされ、付属品および緩衝材を含めた総重量は16.7kg。店頭からの持ち帰りを希望するならカートは必須であり、無理をせず運送会社に頼む方がよさそうだ。